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大学生らと協力しタイに子ども用車いすを送る
福生のＮ Ｐ Ｏ 法人「海外に子ども用車いすを送る会」（森田祐和会長）の活動に、２つの大学から学生が参加し１月17日、羽村市緑ヶ丘の多摩包装工業㈱から車いすや義足などをタイに向け送った。
日本では、車いすが必要となる肢体不自由者に対し、成長による買い替えが必要となった場合、通常15万円〜25万円する車いすの９割を補助する。このため中古品などを再利用することがなく、そのほとんどが廃棄されている。しかし先進国の一部を除く多くの国では、車いすが手に入らず、移動手段がないため、障害を持った多くの児童が家に置かれている現状がある。
森田会長も、先天性障がい者の子どもを持ち、自身が高価な車いすを２〜３年で買い替えてしまう体験をしてきた。９年前、悪性リンパ腫で余命１年の宣告を受けた森田会長は「世の中に役立つことがしたい」と、海外の現状を知り同法人の設立にいたった。
今回、同会の活動に相模女子大学と武蔵大学の学生が参加。復興支援の海外からの協力に応えるため企画されたＪＡＴＡ学生国際交流プロジェクト「世界はひとつ。日本のＡＲＩＧＡＴ Ｏ を伝えよう！ 」に、同会との活動協力を事例として応募。相模女子大の小泉京美ゼミは優秀賞を獲得した。ただ、車いすを海外に送るには運送費などで１台につき１万円かかる。これを受け昨年、学園祭でのチャリティーバザーや街頭での寄付活動で資金を集めた。車いすの修理や清掃などは同会や武蔵大学の学生と協力して行い80台を送ることができた。
同ゼミの近藤梓さんと渡邉早紀さんは「今回、色々大変だったが本当にうれしい。後輩たちが継続できるものにしていくため今後、地域のコミュニティーの方へ協力をお願いしていきたい」と話した。
森田会長は「こうした活動を通じて、学生さんたちが、あきらめないでやりとげる体験をしてほしい。社会で活躍してもらう糧になれば」と期待を寄せた。