東京多摩国体が9月28日に開幕し10月8日まで行われた。西多摩では自転車ロードレース、バレーボール、ソフトボール、サッカーなどで熱戦が展開され、多くの人たちが国内トップレベルの試合を堪能した。
竹下百合子選手2種目で準優勝
地元選手も大活躍
カヌー競技(青梅市等主催)は4日〜7日まで青梅市御岳の特設カヌー場で開かれ、地元期待の北京五輪4位、竹下百合子選手(東京代表)がカヌースラローム女子K̶1・25ゲートと同・15ゲートに出場し、いずれも準優勝した。25ゲートでの国体2連覇はならなかった。両種目とも矢澤亜季選手(埼玉)が優勝した。男子では地元の安藤太郎選手(兼監督)が両種目で上位入賞を果たした。
5日の25ゲート女子決勝は20人が出場。降雨と増水で激流が岩を噛む難コースを前に他の選手が慎重になる中、17番目に出場した竹下選手は地元の利を生かしノーペナルティで1分44秒47を出し、2位に3秒以上の差をつけ優勝間違いなしと思われた。
しかしライバルの矢澤選手が2回目にノーミスで1分43秒45を出しトップに躍り出た。竹下選手は1回目に勝るタイムを出せず逆転を許した。6日の15ゲートも矢澤選手が1回目に出したタイムを2本とも上回れず2位に甘んじた。
檜原村 村民ら大声援
自転車ロードレース
東京多摩国体の自転車ロードレース競技は9月29日、八王子市役所を出発し奥多摩町水と緑のふれあい館でゴールする特設コースを舞台に展開された。通過地点の檜原村では役場前に応援会場を設け、大勢の村民らが疾走する選手に声援を送った。
役場付近の沿道はレースのコースになっていない村北部の住民や、にぎやかな場所で応援したいという人たちで埋め尽くされた。沿道からの温かい声援に片手を上げて応える選手の姿が目立った。
渡邊大輔選手が優勝
成年男子組手中量級
空手道競技は9月29日、日野市で行われ、成年男子組手
中量級で松濤連盟の研修生で、あきる野市山田の八木道場(八木克己館長)の指導員渡邊大輔選手(23)が優勝した。
同級には都道府県の代表47選手が出場。トーナメント戦で争われた。渡邊選手は2回戦から参戦。山口県の選手に6対0で勝ち初戦を突破。3回戦でも埼玉県の選手に6対0で圧勝した。
準々決勝は高校時代からのライバル、京都の谷竜一選手と対戦。手の内を知り尽くした者どうしの緊迫の戦いとなったが、3対2で制し、4強に進出した。準決勝は熊本の選手に7対0で快勝。波に乗る渡邊選手は決勝で、茨城の飯村吏毅哉選手を6対1で圧倒し、頂点に立った。
人馬一体の熱戦
彬子女王陛下ご観戦
馬術競技会は3日〜7日まで、あきる野市特設馬術競技場で行われた。満席の観覧席には各県を応援する横断幕が掲げられ、観客は人馬一体の熱戦を見守った。
4日は成年女子のダービー競技などが行われた。少年の障害飛越競技には東京都代表で吉田尚人選手と海蛍、鯨岡啓輔選手とフィオが出場。障害物を見事に飛び越え、ひときわ大きな拍手が沸いた。
観客らは「初めて馬術を見たけれど感動しました」「解説がわかりやすくて楽しめた」と感想を話した。
5日には彬子女王陛下がご観戦された。会場には子どもたちが乗れるポニーコーナーもあり列ができる人気となった。