~東京の森から~
東京チェンソーズ林業家集団「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
新緑まぶしい檜原村へ 歴史が好きなら檜原城址もオススメ
先日、檜原村が進めているエコツアー・ガイドの養成研修の一環で、藤倉地区にある旧小林家住宅(国重要文化財)へ行ってきました。20人弱の観光客役を引き連れて約50分の山歩き。歩くペースの速い、遅いがあって、どこに合わせるかが難しいところのようです。
藤倉は檜原村の北谷の再奥にある集落。バスの終点でもあります。現在は、北秋川沿いを走る道路沿いに家が建ち、人びとが住んでいるのですが、かつては山の上が人の住むところでした。他地域との行き来も同様に、稜線上の道が使われていました。かつての住人は、奥多摩町まで仕事で毎日、歩いて通っていたといいます。そういうわけで旧小林家も山の上にあるのです。
エコツアーとは、自然や歴史、文化など地域の〝お宝〞を生かすことで成立するツアーのこと。その〝お宝〞が損なわれないよう、適切に管理することが大事で、そうすることで地域経済へ好影響を与えることもねらいとなっています。ツアーの対象になるのは、旧小林家のようなメジャーな観光スポットもありますが、中にはあまり知られてないマイナーなところも。檜原城址もそのひとつ。場所は村役場から西側を仰ぎ見た山の上。
檜原城はいわゆる山城で、武田や北条が覇権を争った戦国時代のものだそうです。横に見えるひときわ高く盛り上がったところは狼煙台だったそう。すぐそばを通る浅間尾根は、関東と甲斐を結ぶ古道。それに睨みを利かせるためにも、好都合な立地だったようです。一説には、忍者が活躍していたのではともいわれます。とくに遺構等は残っていないのですが、こうしたお話を聞くと見える景色も変わってきますね。
檜原村の5月は新緑が青空に映える、1年でもっとも美しい季節。村の観光協会ではホームページやパンフレットなどで、多くの観光スポットを紹介しています。気になるところがありましたら、どんどん出かけてみるのはいかがでしょう。
ゴールデンウイークの5月3日〜5日、弊社は檜原村から離れ、六本木のアークヒルズでのイベントに参加します。チェンソーを使った丸太切り、ナタを使った丸太割り等を行ないます。都心に山の風を吹かせてきます。