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あすを視る 西多摩のデジタル化へ CF事業拡充

コラム

奥住尚弘さん(45)

菅政権でデジタル庁が創設され、社会のデジタル化が加速している。政府は「行政サービスもスマートフォン1つで」と推進の旗を振る。一方で、取り残される住民、事業者、地域が出ている。インターネット上で資金を募るCF(クラウドファンディング)事業を行う奥住尚弘さんは「西多摩をそうした地域にしたくない」と警鐘を鳴らす。

奥住運輸社長、CANPFIREキュレーションパートナー(4月より)、青梅市藤橋、campfare.w.tama@gmail.com

コロナ禍で人との接触が制約される「新たな日常」はデジタル化の流れを後押しする。教育や買い物、医療など普段の生活でもオンライン化が進んでおり、高齢者や過疎地の住民らが取り残される事態が起きている。事業者はデジタル化に取り残されることでビジネス好機を逃している。CFもその1つだ。

「感染症対策万全にしておりますので、ぜひお気軽にご相談ください」と松本さん

奥住さんがCF事業に携わったのが6年前。以来運営するサイトでは23件のプロジェクトが名乗りを上げ、約2500万円を集めてきた。昨年は時短や休業で苦しむ地元飲食店を救済するための「BUY LOCAL Ome#地元を支えよう」を展開、取り組みは西多摩各地に広がりを見せた。それでも奥住さんは手応えを感じ切れていない。

CFは毎年1・5倍ほど流通金額を伸ばしており、コロナ禍の昨年は3倍に増えた。だが、「西多摩では他社を含めても資金を募るプロジェクトの数が増えず、西多摩にお金が落ちていない。様々なデジタル化の恩恵に乗り遅れている」と指摘する。

全国的には個人や事業者はもちろん、自治体や観光協会などの公益団体がプロジェクトを展開している。地域活性化に向け積極的な利用が望まれるが、西多摩ではこれまであまり例がない。

4月からは国内最大のCFサイトCANPFIREのキュレーションパートナー(地域の窓口担当)になり、東京地域を任される。「数万円くらいの小さなプロジェクトでも、1億円を超えるような大きなプロジェクでも構いません。CAMPFIRE社と連携し、日々最新のクラウドファンディング必勝法も学んでいます。まずは企画段階からご相談ください」と奥住さん。

成功事例を紹介するオンライン勉強会が随時開催されており、覗いてみるのもいい。

「自己治癒能力を最大限に発揮」

ともカイロプラクティックの施術が定評

ともカイロプラクティック(羽村市羽加美、電話090̶7198̶0997)は、慢性的に抱える身体の不調を、姿勢や生活習慣などから見えてくる「根本的な問題改善」で行う施術が人気だ。

「カイロプラクティック」と「整体」は違う。カイロプラクティックは発祥国であるアメリカの他に、世界約40カ国で法制化されており、カイロプラクティック従事者はヘルスケアの専門職として位置づけられている。解剖学、生理学などによる身体の仕組みや働き、病気、怪我のなりたちが体系的にまとめあげらた手技療法だ。日本国内では「予防医学」という考え方の広まりと共に昨今、需要が高まっている。

昼間、ゴミ処理工場、たい肥製造工場で働いていた同院代表の松本朋昌さんは、「空いた時間で何かできれば」と、ある日、カイロプラクティック説明会のチラシを見て参加。自身で身体を整える勉強会だったが、施術をした後の身体の変化、楽になっていく様に驚き、のめり込んでいった。1日セミナーから、1週間合宿など勉強会に積極的に参加し5年前から、夕方からの時間のみの対応で、同院を開いた。

定期的な施術が必要なカイロプラクティックだが緊急事態宣言後、リピーターからは昼間の施術要望の声が高まり、「ちゃんと1 人、1人をしっかり診たい」と考え、昼間の仕事を退職。カイロプラクティックの施術に集中することに決めた。

「万病の元とも言われるが、生活習慣や体のゆがみに起因する症状は多い。人間には自己治癒能力がある。その機能を最大限に発揮させることが、私の施術の方針」と松本さん。1度の施術では、長年続けてきた元の楽な姿勢に戻りたがるので、すぐに症状も戻ってしまう。同院では最初の4回は週1ペースで通ってもらい正しい姿勢を、徹底して覚えてもらう。その後、本気で継続を希望する人には、運動方法や栄養面についても助言、サポートして、根本の改善を行っていく。「長年抱えている身体の不調あれば、ぜひ気軽に相談してほしい」と松本さんは話している。

初回は問診時間も入れ1時間30分程度、キャンペーン価格で3500円。2回目以降は30分〜40分程度で5000円となる。5回20000円、10回35000円の回数券も。開業時間は10時〜17時(完全予約制)。勉強会の参加もあり不定休。駐車場あり(小作駅から徒歩約12分)。羽村市羽加美1̶25̶1。

多摩エリアでMaaS実証実験

御岳駅 列車の遅延に応じバス運行

京王電鉄(多摩市)は2月28日まで、多摩エリアでのMaaS(Mobility asa Service・サービスとしての移動)の実証実験を行っている。交通サービスの統合、ラストワンマイル(通信事業者と利用者を結ぶ最後の区間)の補完、生活の利便性向上、エリアの魅力発信を目指す。

東京都が公募した「2020年度MaaS社会実装モデル構築に関する実証事業」の採択を受け行っている。実証実験ではスマートフォン専用サイト『TAMa・GO』を活用。電車乗車券に買い物券や施設利用券などがセットで購入できるデジタルチケットの販売や、購入したデジタルチケットをスマホで表示して改札できるなど、日常生活が快適になるサービスを提供する。

青梅市の御岳山など観光スポットにも対応。西東京バスの御岳駅〜ケーブル下線では、JR青梅線下り列車の到着遅延状況に応じたバスの運行調整(おおむね10分の遅延まで対応)を行っているほか、土曜、休日を中心に、利用者が多い場合は適宜増発運行も行っている。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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