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国立市通じランドセル贈る

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善意に包まれたコンサート再開

羽村市の会社会長の大和田さんら

羽村市に本社がある航空シート、鉄道シートや車載向け縫製事業を展開する㈱オオワダの会長を務める大和田龍之介さんは2017年から国立市の自宅でコンサートを開き、援助を必要とする家庭に市を通じランドセルを贈ってきた。コロナ禍で中断していたが、12月3 日、3 年ぶりに開催。40人ほどの参加者らの寄付を基に今回もランドセルを贈った。

「ランドセルコンサート」と題し、出演者と参加者のボランティア精神に支えられ、6回を数えた。学生時代、バンド経験のある大和田さんは6年前にチェロを習い始めた。1年経ったころ、仲間と音楽パーティーを企画。やるなら意味があるものにしたいと、市に相談。新入生を抱え、困っている家庭があることを知り、ランドセルを贈ることにした。

大和田さんがバンドマスターを務めるクニバンの演奏で幕開け。コントラバスの大和田さん、ギターの冨田芳正さん、アルトサックスの津賀弘人さん、ピアノの安藤彩さん、ボーカルの本島阿佐子さんの5 人組で、結成半年。初ステージとなったこの日は、「イパネマの娘 」「枯葉」などジャズナンバー5曲を軽快に披露し、喝采を受けた。

次いで大和田さんにチェロを指導する田中香帆さんと音楽家仲間のピアノの野底彩芽さん、ヴァイオリンの恒吉泰侑さんの三重奏で、クリスマスメドレーや「くるみ割り人形」などを演奏。繊細で強弱のある音色が会場を満たした=写真下。

その後は米や野菜を生産する参加者から寄せられた食材などを使い、コンサートを応援する女性たちらが腕を振るった料理を囲み、打ち解けたホームコンサートに様変わり。ペルー人の音楽グループ「ウィニャイ」が民族楽器フォルクローレで、「コンドルは飛んでいく」などを披露。アンデスの風を会場に届けた。フィナーレは全員で「きよしこの夜」を合唱し、思い出を刻んだ。

開演に先立ち、大和田さんから同市子ども家庭支援センターの深谷夏人所長にランドセルが手渡された=写真上。大和田さんは「コンサートが再開できてよかった。皆さんの協力で開催できるもので、輪の広がりに手ごたえを感じている」と感謝を述べた。

クニバンのジャズ演奏が響く

 

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