船越保さん「野の花入れと器展」
燈々庵 周囲と調和する器作り
あきる野の「燈々庵」(あきる野市小川、042-559-8080)のギャラリーで現在、陶芸家・船越保さんの「野の花入れと器展」が開催されている。
船越さんは長く工業デザイナーとして勤務。陶芸の道を進んでからはデザイナーとして磨いた感性で流れるような造形美を追い求めてきた。
薪を使った穴窯で手間をかけた作品は主に信楽焼きと黒陶。花器を中心に100点を展示した。
会場は江戸期より17代にわたり連綿と続く旧家の土蔵。その歴史をとどめながら、独自のデザインと建築美術で、食処とギャラリーとして活用されており、船越さんの作品を展示するには格好の場だ。
船越さんは「自己を主張する器ではなく、周囲と調和する器作りを目指している。「『花は野にあるように』と言われているが、道端にあるなんでもない一本の草や花が花入れの形と置かれた空間により、野に咲いていた時よりより美しく崇高な姿を見せてくれる時がある」と話す。
展示時間は11時〜18時( 最終日は15時まで)。ギャラリー観覧のみも可能。7月1日まで(25日、26日は休業)。