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25journal 東亨日の出町長インタビュー 協働のまちづくり推進

 

 

 

執筆協力 編集室システムU okamura.nobuyoshi@gmail.com


協働のまちづくり 新学校給食センター共同整備事業、屋内運動場空調設備工事を推進

東亨日の出町長インタビュー

3月の日の出町長選で初当選した東亨町長に新町長としての抱負を聞いた。町民の融和と協働のまちづくりの下、子育て支援、高齢者福祉に取り組む決意を語った。(聞き手・岡村信良)

東亨日の出町長

東亨日の出町長

議員初当選から34年、町政を担う立場になった。最も強く思うことは何か。

 東 無投票だったが、多くの町民から支援をいただき6代町長として町政を預かることになった。三吉野工業団地の造成、圏央道日の出インターチェンジやイオンモール日の出の誘致、桜木地区区画整理事業、梅ケ谷トンネルの開通など歴代町長や議会の努力、町民の協力で進展してきたまちづくりを引き継ぎ、より住みやすい町をつくる使命があると決意している。

 町には町民が対立する時期もあった。

 東 1990年代、二ツ塚最終処分場の誘致の際は町内の民意が二分された。田村みさ子前町長はそうした歴史を踏まえ、町民の融和に努力した。私もその思いは変わらない。2014年の町長選の落選では、当時の自分の足りない部分を知った。その後議会に復帰し、議長を務め、少数意見の大事さも痛感した。この30余年の町政に携わってきた自分だからこそ出来ることも多いと思う。町民の声を大切に町のさらなる発展のために力を尽くしたい。

 合併70周年、町制施行50周年の節目の年を思うと新しい時代が始まるのかと期待が高まる。柱となる政策は、着手したいものは。

 東 「活力ある地域づくり」「災害に強いまちづくり」「子育て・教育支援」「福祉のまちづくり」「持続可能な行財政運営」という視点から各種施策の推進、町が抱える課題解決に取り組みたい。限られた予算で、子育て支援、高齢者福祉の充実を進めなければならない。前町長が町単独の給付事業を見直し、方向付けた「給付から支援」の考えもその1つで、より多くの人に支援が行き渡るよう努めたい。交通の不便を感じている町民が多く、外出支援バスやコミュニティバスの運行を充実させたい。

 協働の地域づくりを進めるとしている。また、秋川流域の広域連携の考えは。

 東 ワークショップや対話集会などを設け、直接住民の声を聞く機会をつくれるよう今後検討していきたい。広域連携の一環としてあきる野市との新学校給食センター共同整備事業を進め、2027年2学期から稼働を目指している。広域連携による資金負担軽減などのメリットは大きく、近隣自治体との信頼関係を深め、他の可能性についても模索していきたい。8市町村でつくる西多摩地域広域行政圏はさまざまな事業を進めているが、西多摩医療の確保・充実の面から青梅、福生、阿伎留の3公立病院と西多摩医師会との連携強化も課題として認識している。

 青木町政以来、福祉のまちづくりに力を入れてきた。高齢者福祉の充実もあるが、時代は少子化対策により重きが置かれる方向にある。

 東 2025年3月にこども家庭センター「こそだち」がスタート。子どもや子育て世代の皆さんが安心して相談でき、気軽に立ち寄れる居場所となるよう運営していきたい。懸案事項の1つだった屋内運動場空調設備工事は今年度中に町内5小中学校すべてで実施する。快適な教育環境となるほか、避難所としての機能充実にも繋がると考えている。また、子どもが減っている分、余った支援予算は違う施策に回し、修学旅行に対する保護者負担の抑制も検討していきたい。引き続き給食費の無償化は継続していく。

 財源の確保も大変だと思うが。

 東 都市計画マスタープランを改定し、三吉野場末地区を生活福祉産業地域として活用し、市街化できればと考えている。市街化できれば税収増につながる。東京たま広域資源循環組合との協定に基づく地域振興費は、2020年から10年間で75億円になっている。現行の行政に大いに貢献しており、4年後の協定改定に向けて町のために努力したい。

 東町長の持ち味は石川要三代議士の秘書時代から築いてきた人脈だ。

 東 政治家として歩んできた私のことを理解してくれている人が周りにいることは心強いし、ありがたいアドバイスもいただける。若い時から一緒に活動してきた友人が23区・三多摩をはじめ各地で首長、都議になっている。相談できるし、協力もし合える。

 「雲外蒼天」の熟語がある。困難を乗り越えれば、その先に明るい未来が待っているという。東町長の船出に似合う言葉だ。改めて決意を。

 東 平井と大久野、新旧住民、過去には壁もあったが、解消に田村前町長も努力してきた。私も町民にとって一番良い方向を常に模索していきたいと思う。自分の力を存分に発揮できるよう努力したい。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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