「原爆の図」に平和を考える　あきる野で講演会と展示会

「原爆の図」に平和を考える　あきる野で講演会と展示会

「原爆の図第2部」の原寸大複製画

「戦争の記憶を伝える『原爆の図』のもつ力」と題した講演会が１１月２２日、あきる野市中央公民館で開催される。併せて作品の展示会が同１９日〜２５日まで同中央公民館ギャラリーで行われる。講演と作品を通じ、平和とは何かを問いかける。２０２５年度市民企画講座として同中央公民館が主催し、もうひとつの平和の会が企画・運営する。

「原爆の図」は、原爆投下直後の広島に入った丸木位里さん、俊さんの２人の画家が目にしたもの、耳にしたものを巨大なキャンバスに描いた作品。１９５０（昭和２５）年に初公開され、次いで第２部「火」、第３部「水」と描かれ、１９５０年から１９５３（昭和２８）年に行われた全国巡回展では１４０万を超す人が観覧したとう。

その後作品は全１５点の連作となり、丸木美術館（東松山市）に１４点、長崎原爆資料館（長崎市）に１点、それぞれ展示されている。

岡村幸宣さん

戦後８０年、戦争の記憶は薄れ、伝えることの困難さが深まる中、丸木美術館で長く学芸員を務めてきた岡村幸宣さんに「原爆の図」が持つ意味を語ってもらう。展示は「原爆の図第２部」の原寸大複製画を展示する。

「日本で、世界で、核抑止力や軍事力によって強いる平和が大きな声で叫ばれているが、核抑止力や軍事力によって強いる平和ではない、『本来の平和』の意味を想い、穏やかに話を聴き、語り合う中で、もうひとつの平和を探りたい」と運営者は呼びかける。

講演会＝１３時３０分〜１６時３０分。（要申込）。展示会は１１時〜１７時。１９日のみ１３時〜（申込不要）。申し込みは０４２（５５９）１２２１あきる野市中央公民館まで。