福生市に3番目の国登録有形文化財が誕生した。旧ヤマジュウ田村家住宅。ヤマジュウ田村家は、田村酒造で知られる田村家の分家にあたり、仐(ヤマジュウ)を屋号とした。田村酒造から玉川上水を挟んで100メートル足らず東方にある。これを記念し、2月11日、14日、15日の3日間、一般公開が実施され、多くの人が訪れた。旧ヤマジュウ田村家住宅の国登録有形文化財への指定は、H26年12月19日。H16年の石川酒造、H25年の田村酒造に続く、福生市では3番目の国登録有形文化財になる。また、2年連続での国登録有形文化財の誕生である。
今回指定された建物は、敷地内にある主屋、西土蔵、東土蔵の3つの建物全て。主屋は明治35年に建てられた平屋建て瓦屋根の建物。江戸時代以来の伝統に近代的な要素を加えた建物で、周囲を廊下がめぐっていること、風呂場やお手洗いが建物内にあることが特徴とのこと。西土蔵は明治37年の建物。東土蔵は明治44年の建物。両土蔵ともに2階建て、瓦屋根。
田村家は、明治44年に旧福生郵便局を住宅の向かいに開設。大正7年に電報電話業務を、大正10年には電話交換業務を始めるなど、旧福生村の発展に尽くした。旧ヤマジュウ田村家住宅は、現在は福生市の所有となっている。
係員の話では、公開の為には建物保護など種々検討や準備が必要なので、現時点は、はっきりしていないとのこと。