玉川上水を歩く
玉川兄弟の銅像は、1958(昭和33)年に羽村取水堰下の羽村公園に建立された。立ち姿で羽村堰を指しているのが兄の玉川庄右衛門、右手に測量用の杖を持っているのが弟の玉川清右衛門だ。
銅像は地元の羽村水源愛護会が中心となって、玉川上水沿岸の市町有志らから募金を集め、青梅市在住の彫刻家松野伍秀氏が製作。元東京都文化財保護委員の稲村坦元氏によって碑文の文章が書かれた。
羽村の堰周辺が1年で最もにぎわうのが桜の季節。堰で開かれる桜まつりは西多摩の桜まつりの中でも1、2位を争う。兄弟の像にも桜吹雪が舞い、その偉業を讃える。
堰周辺は羽村市の観光スポットともなっている。根がらみ前の水田は春、チューリップでいっぱいになる。色とりどりのチューリップ畑には首都圏から多くの観光客が訪れる。
7 月下旬〜8 月上旬にかけては大賀ハスが大輪の花を咲かせる。大賀ハスは、約2000年前のハスの実から咲いたといわれる古代ハス。大賀ハスを育てている羽村市農業後継者クラブが行う観蓮会は夏の風物詩になっている。
近くには名刹一峰院、古社阿蘇神社が鎮座する。多摩川の川向こうには市郷土資料館があり、同市の歴史に触れられる。