天寧寺山門と釈迦如来坐像[/caption]西多摩の自然と歴史を巡る旅「花しょうぶ・アジサイの霞丘陵めぐり」は、6月25日と27日、合わせて38名の参加者で開催された。幸い両日とも雨の影響はあまり受けず、天寧寺、勝沼城跡、吹上しょうぶ公園、塩船観音寺などを巡った。
天寧寺では、副住職さまに当寺が持つ重要な文化財をご案内頂いた。この地を二百数十年に渡って支配した三田氏を偲んで奉納された「三田氏代々の位牌」、霞川の源流とされる「霞池」、三田氏が寄進した銅鐘(国重要美術品)などを見学。さらには山門に登り、その中に安置された釈迦如来坐像の特別拝観。この釈迦如来坐像は明治期の廃仏稀釈の際に御岳山から天寧寺に移されたもの。
吹上しょうぶ公園での美しい花しょうぶ、塩船観音寺仁王門から阿弥陀堂に至る道の純白のアナベル(西洋アジサイ)、霞丘陵自然公園の松林など、霞丘陵の自然も満喫。
なお、今回の企画にあたっては、NPO法人「青梅まちづくりネットワーク」殿の協力を頂き、25日には「青梅うんちく散歩」で知られ、青梅の歴史と文化に精通された大倉十彌也さまに、名調子で各スポットの説明を頂いた。
参加者からは、「何回も来ているが山門に登ったのは初めて(天寧寺)」「これが霞川の源流か(霞池)」「霞川は多摩川に合流と今迄思い込んでいた」「ここは案内されないと分からない場所(勝沼城跡)」「緑があって良いコース」「綺麗な松林(霞丘陵自然公園)」などの声が上がった。
スタート
JR東青梅駅
大塚山公園北
勝沼城(師岡城)跡
鎌倉末期の城が偲ばれる
平将の後商を称していた三田氏が鎌倉時代末期に築いたとされる、土塁や空堀が当時を偲ばせる。
三田氏が滅んだあとは師岡氏の居城となり師岡城とも呼ばれる。
天寧寺
青梅を代表する名刹の一つ。七堂枷藍や杉木立は圧巻。霞川の水源。
曹洞宗の寺、平安末期、平将門の開創と伝えられる。室町時代に当時を支配していた三田氏により再建された。
七堂枷藍は曹洞宗の典型的な配置で静かなたたずまい見せている。
江戸中期から末期の建造物。銅鐘は国指定重要美術品。境内は東京都の史跡に指定。
本堂の裏にある霞ヶ池は霞川の源水。
吹上しょうぶ公園
自然と歴史に囲まれた西多摩最大のしょうぶ園
谷戸(やと)の保全目的でつくられたしょうぶ園。2.1ヘクタールの敷地に約10万本のハナショウブが咲きほこる。
200以上の種類が植え分けられているので、長い期間楽しめる。白、紫、薄紫の花など、とまるでハナショウブの博物館だ。
宗泉寺
曹洞宗の寺。室町後期に、師岡城主の師岡山城守将景を開基として創建された寺院。
本堂前の大カヤは都の天然記念物。
ランチは…アットホームなカフェ「ルビコン」で
吹上しょうぶ公園に近い閑静な自宅で開くカフェ。ランチメニューが豊富。
国産肉など素材に拘り、野菜たっぷり、味はもとよりヘルシーで且つボリューム十分で人気。
ロールカツランチ
シーフードフライランチ
各1,000円
ヒレカツランチ 1,200円
コーヒー、紅茶 各350円
ケーキ各種 350円
アイスクリーム300円など
塩船観音寺
飛鳥時代開創の青梅を代表する古刹。
茅葺屋根の本堂・仁王門と阿弥陀堂は国の重要文化財
飛鳥時代の開創と伝えられる真言宗の古刹。天平年間の行基が「塩船」と名づけたと伝えられる。
茅葺屋根の本堂と仁王門および阿弥陀堂は国の重要文化財。
ともに趣のある室町時代の大杉は都の天然記念物。ツツジ、アジサイの名所としても知られ、
「花の寺」と呼ばれている。
霞丘陵自然公園
美しい松林とアジサイ
塩船観音寺に隣接する自然公園。
青梅には珍しい松林が特徴。6月中旬から7月にかけアジサイが美しい。ここから埼玉方面の眺望も良い。