瀬戸岡(せどおか)古墳群は、7世紀から8世紀にかけて作られたと考えられている。半径150mの範囲に50基ほどの小規模の古墳が密集して点在している。そのうちの一つは石室が露出された形での保存となっており、柵越しではあるが近くで常時見ることができる。古墳の多くは平井川を臨む斜面の民有地に分布していて、柵越しに石積を見ることができる。
瀬戸岡古墳群は半地下式の横穴式石室構造を持つ高塚古墳。南武蔵では類例が少ない構造であり、最大級の群集であることから、都の史跡に指定されている。
古墳群の位置は圏央道日の出インター入口の東方。石積はインター前道路の北側、露出保存は南側。石積み前への道には車は入れない。露出保存への道路も狭い。ともに近辺には駐車場はない。
この古墳群の天井石とされる「亀の子石」が瀬戸岡会館の庭に置かれている。また、この古墳群から発掘された直刀が二宮考古館で展示されている。
この地域には、かつて牛馬を放牧するための「牧」があり、渡来人が関わったとみられている。似た形の墳墓が朝鮮半島でも見られることもあり、この古墳群は奈良時代頃の渡来人の墳墓ではないか、という見方もあるようだ。