足の静脈瘤の最新治療 高周波カテーテル治療のすすめ
東京西徳洲会病院 外科医長 池谷 佑樹
この前の記事では下肢静脈瘤の病態とその治療の概略をお伝えしました。今回はその治療のうち体に負担の少ない高周波(ラジオ波)治療についてお話します。静脈瘤の原因は、静脈の弁の劣化であると説明いたしましたが、その治療は原因となっている静脈を手術で治療するわけですが、従来はその静脈を抜去する術式が主なものでした。これは、少なからず痛みを伴う処置で、皮膚切開をした上で血管を切って、その中にストリッパーというワイヤーを挿入し、結んで〝ズルズル〞と引っ張って強引に静脈を抜いてしまうという治療です。これは周囲組織に多少なりダメージを及ぼしやすく、しびれなどの障害がおこることもあります。これにかわって現在は、より細いカテーテルという特殊なワイヤーを血管内に針を刺して挿入し、その先端からでる高周波の熱で血管を変性させて治療するという治療で、古典的な抜去術にくらべ皮膚切開を必要としない体にやさしい治療が広まってきています。皮膚切開をしませんので傷も残りません。当院においてもこの最新機器を導入いたしました。また、最新機器ですが保険で治療できますので、足の静脈瘤でお悩みの方はご相談ください。
東京西徳洲会病院 外科医長 池谷 佑樹
資 格
日本外科学会外科専門医 / 日本脈管学会脈管専門医・
日本移植学会移植認定医 / 胸部大動脈瘤ステントグラフト実施医・指導医 /
腹部大動脈瘤ステントグラフト実施医・指導医 /
日本血管学会認定血管内治療医 / 下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術実施医 /
日本救急医学会救急科専門医 /
3学会構成心臓血管外科専門医認定機構 / 心臓血管外科専門医/
お問い合わせは
東京西徳洲会病院TEL(代表) 042-500-4433