~東京の森から~ 東京チェンソーズ
檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!
毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
山仕事の道具は軽さとパワーのバランスがポイント
今回は私たちが山の仕事で使う道具についてご紹介します。林業の道具といってまず思い浮かぶのはチェンソー、次いで刈払機かと思います。この2つは基本中の基本というか、これがあれば仕事が始められるというもの。実際、チェンソーズもこの2つを用意して創業しました。
道具の選択のポイントはパワーと重さのバランスです。随時休憩を取りながらとはいえ、1日に6時間ほど使うものなので、パワーは欲しいが重すぎると使いづらいですから。そこで各自、新しいものを導入する際は、実際にその機械を使っている人に話をきいたり、チャンスがあればそれを試しに使ってみたりして決めています。もちろんカタログの数値を見て、前のものと比較したりもします。
刈払機はスチールや新ダイワといったメーカーから出ている〝山林用〞と銘打った製品を使っています。主な使用は夏の下刈りと冬の間伐前の大刈りです。下刈りはこれまでも何度かお伝えしたように、まだ小さな苗木まわりの雑草やイバラなどの低木を刈る仕事。大刈りは間伐時に現場内で移動しやすく、かつ、見通しを良くするために行なうものです。
私たちが普段使用しているのは、排気量は25㏄前後、価格は5万円から8万円ぐらいのものです。質量は5㌔㌘前後。これに肩掛けバンドかチェストハーネスを装着して使っています。
刃は現場の状況に応じて、笹刈り刃かチップソーを選びます。石の多い現場での下刈りにはチップソー、それ以外では笹刈り刃を選ぶことが多いです。公園などでの草刈りでよく使われているナイロンコードは山では使いません。
チェンソーも刈払機と同様、山林用のものを使います。間伐や主伐の作業で伐る木は直径30㌢ぐらいが多く、それなりにパワーが要求されます。しかし、パワーに偏って機械が重くなってしまっては使いにくいしと、悩ましいところです。排気量は35㏄から50㏄までのものをよく使っています。価格は7万円から13万円です。
山林用のものは耐久性が高く、現場で泥や木屑で汚れてしまっても、そう簡単には壊れません。とはいえ、より長く、快適に使うためには、現場が終わった後、綺麗にしてやるのが長持ちの秘訣です。