~東京の森から~
東京チェンソーズ檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
苗木の赤ちゃんを育てています!
春がくると、私たち東京チェンソーズは山にスギやヒノキを植えています。その苗木はどこからくるかというと、これまでは青梅市などの苗木生産農家さんが畑で2〜3年ほど育てたものを、山林種苗生産組合を通して購入していました。
今年の春から、私たちも苗木を育てる取り組みを始めました。そもそもは、現場で植えつけ作業をする中で、活着率をあげるにはどうしたらよいのか?という話が持ち上がり、まずは自分たちでも苗木を育ててみよう!ということで今回の苗畑計画となったのです。
今年は畑の準備が間に合わず、種植えの季節は逃してしまったので、苗木農家さんから購入した一年生の苗木を植えることにしました。15㌢㍍ほどの小さな苗木。普段は30〜50㌢㍍の苗木を見慣れている私たちにとっては、まさに「赤ちゃん」という印象です。
植えた苗木は、花粉の少ない品種のスギ約500本と、花粉の少ないヒノキ50本。畑に直植えのものと、近年注目が高まっているコンテナ苗も半々で試してみることに。
コンテナ苗については、昨年、先進的に取り組んでいる福島の農家さんへ視察に行き、いろいろと勉強させていただきました。コンテナ苗の苗木は、山と違って定期的に水やりをする必要があります。また、畑に関しては冬のイノシシ対策なども必要になってきます。村在住、作物栽培が趣味の弊社スタッフ森が、これらのお世話を主に担当しています。順調に育てば、来年の春にはこの苗木たちを山に植えつけすることになります。
檜原村全体に言えることですが、傾斜が急で、日照時間が少なく、機械もなかなか入れられず、畑としての条件はあまりよくありません。
それでも、都内の苗木農家さんが減っている中、自分たちでやってみることが大事なのかなと考えています。
また、今年の秋には素性の良い木から種を取り、来年の春にはその種を蒔くところから挑戦する予定です!すべて全くの手探りですが、それもまたお楽しみということですね。