アメリカ人水墨画家が青梅で初個展「生き物の呼吸、感じてほしい」

11月３日～５日 玉泉寺

アメリカ人水墨画家のコール・ノートンさんが11月３日〜５日、青梅市の七福神の一つでもある名刹、玉泉寺本堂・客殿（青梅市長淵）で水墨画個展「呼吸」を開く。

繊細なタッチで愛らしい鳥を描いた作品

ノートンさんはアメリカ合衆国ミルウォーキー芸術学校で、人物デッサンのカリキュラムの構築や指導を行う傍ら６年間、古武道の修行にも励んでいた。２０１２年、埼玉県の本道場で修業のため初来日し１年滞在。２０１５年、再び来日し福岡、奈良、東京で茶道や、日本画も学んでいく内にインターネットを通じ、青梅市在住の水墨画家、白浪さんに出会った。「和紙に下書きなく描いていく水墨画。まるでそこに命が吹き込まれる様な作業に、これまでにない感動を感じた」。ノートンさんはすぐに水墨画の虜になっていったという。

「欧米では絵画といえば、油絵や水彩画が主流。時間をかけ何度も塗り込んだりしていく。水墨画はすぐに描けるが、その背景には何年も歳月をかけた鍛錬がある。無心で１筆にかけ、１つの線にかける作業は、瞑想に近いもの」と水墨画の魅力を語る。

今回初となる寺での個展では、鳥や裸婦像、短冊など約40点が並ぶ。小動物、弱いものに興味が惹かれるというノートンさんは「呼吸は生き物同士をつなげるもの。今回の個展で、そうした呼吸を感じてもらえれば」と話していた。

開催時間は10時〜16時。観覧無料。

無心で筆をとるノートンさん（Profile photo by Chris Bennett）

個展に関する問い合わせはノートン晶さん（０８０̶７８０８̶６５３９）まで。