~東京の森から~ 東京チェンソーズ
檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
木育で子どもたちに〝未知〞の体験を
秋のイベントスケジュール
匂いは記憶に密接に関わるといいます。秋の匂い、雨の日の匂い、おばあちゃんの家へ行ったときの匂い。人それぞれに思い出の匂いがあると思います。なぜ、匂いの話をしたかというと、つい最近、匂いを嗅ぐ子どもたちの姿をたくさん見たからです。それがどこかというと…。
先日、京王・多摩動物公園駅前に今年オープンした「京王あそびの森HUGHUG 〈ハグハグ〉」で木育をテーマにしたイベントに出店しました。匂いを嗅ぐ大勢の子どもたちにはここで出会いました。
弊社のイベントの出し物は薪割り、丸太切り、焚き火体験(焼きマシュマロ付き)など。薪を割ること、のこぎりで丸太を切ること、焚き火。どれもかつては生活の中に当たり前にあったことですが、いまの子どもにとってはあまり身近とはいえないものかもしれません。
子どもを連れてきたお父さん、お母さんの中には懐かしいと感じた方もいたかと思います。キャンプが趣味、という方にはおなじみだったかもしれません。
しかし、ここで子どもたちは未知の体験をしました。繰り返しになりますが、薪割り、丸太切り、焚き火です。薪を割ったあと、丸太を切ったあと、子どもたちは大きく笑い、木のかけらを手にその匂いを嗅ぎました。楽しかったに違いありません。そしてその木から放たれたかすかな匂いが気になったはずです。
この日の木の匂いが子どもたちのいい記憶と結びついてくれるといいです。ちなみに焚き火についても、ある親御さんがこう話していたことが印象的でした。「この子は大きな火を見たことがない。火が怖いという認識がないかもしれない」。こうした機会にいろいろと経験してもらえたらいいです。
今後もイベントは続きます。本物の木に触れ、その香りを感じ、経験を積んでいただけたらと思います。