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西村園が自園茶葉を利用した抹茶を新たに開発

農業

「東京産抹茶ゴールド」

瑞穂町

東京都瑞穂町の茶工房西村園の三代目、西村一彦さん(58)が、自家所有園で栽培した碾茶を使った抹茶「東京産抹茶ゴールド」を開発した。都内で茶の生産量が最も多い同町での、自家園茶葉を用いた抹茶販売は初めてとなる。

エトキ=西村さんが手掛けた東京産抹茶ゴールド

所有する2㌶の茶畑のうち、晩生品種の「ほくめい」10㌃で碾茶を栽培。一般的な煎茶栽培と異なり、碾茶栽培では、うま味成分のテアニン含有量を増やすため、一番茶の新芽が一芯一葉(いっしんいちよう)になる頃から、碾茶専用の寒冷紗で20日間以上被覆する。テアニンは日光に当たると渋み成分のカテキンに変わり、鮮やかな緑色が抜けてしまうため、被覆をはがしてから2時間以内に収穫し工場へ搬入する。碾茶から抹茶への加工は、埼玉県狭山市の抹茶生産工場へ委託。専用のレンガ炉で乾燥させ、出荷直前に仕上げて抹茶が完成する。

西村さんはこれまで「東京狭山茶パウダー」と「ほうじ茶パウダー」の2種類の茶パウダーを手掛けており、今回のパッケージは同じ形を採用しつつ、色はマットなブラックを基調とした高級感のあるデザインに仕上げた。茶の消費減少に加えてコロナ禍で大きな影響を受ける茶業界。西村さんは「茶せんでたてる他にも、ボトルでシェイクすれば気軽に抹茶を楽しめる。加工用だけでなく、消費者の新しいニーズをほりおこし、抹茶を日常的に楽しめるような提案をしていきたい」と、新たな挑戦に意欲をみせる。

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