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コラム

閉店で知った西多摩50年間とパークの存在
あきる野の舘谷店

見納めになる最後のパーク店舗

 あきる野、青梅、日の出、昭島、八王子などに店舗を展開していたパークショッピングセンターが、11月19日のあきる野の舘谷店の閉店で、店舗展開に幕を閉じます。

独特の品揃えや販売方法、またレジの方々の身近感などから、ここ3年間、仕事帰りにはほぼ寄っていました。

また子どもが小さかった30年以上前は、家の近くのスーパーといえば、パーク(増戸店)だけだったので、車を運転しない妻にとって買い物はパーク一択。我が家ではシンボルマークから「ピーちゃんパーク」と呼んでいました。

秋川店、平井店、二宮店、五日市店、吉野梅郷店など、どれも身近で濃い思い出。パークは私たちが生きて来たあの頃を語ることができる大事な共通話題の1つだと思います。

ということをSNSに投稿したら、次のようなレスポンスがありました。

■端数切り捨てが魅力だった。298円が200円。とにかくお菓子が安かった■小学生の頃、友だちの所をめぐると、どこの家も同じお菓子がおやつとして出された。パークのだった■高校生の頃、五日市の友だちの近くにパークがあって、薪が100円で売られていてびっくりした。ボーリング場もあった■ポップコーンの自販機から流れる歌が脳内で今リフレインし始めて消えない■歌手のいしだあゆみと一緒に行ったら自分もサインを頼まれた■アルバイトしていた■妻の実家の近くなので良く利用した。安かった■ゲームコーナーで遊んだ・・・

ここ数年昭和の歌曲が流行っているようです。その理由はクオリティの高さもあるでしょうが、流れていた楽曲の数が今より圧倒的に少なかったし、メディアも限られていたからだと思います。つまり若い頃の知っている曲を聴きながら当時の感情もかなり共有できることが、流行の理由でもあると思います。

さて、パークにはそんな味があると思います。あの頃の自宅、あの頃の店構え、あの頃の道路、街並み、そのような物がパークと共に不思議と湧いて来るのは、私だけでしょうか。レジ袋の文様さえ思い浮かびそうです。

先日、地元の小学校に、サッカー選手の北澤豪氏が来て良いパフォーマンスをしてくれました。イベントのクロージングの際に、将来の夢を尋ねられた6年生男子が「パーク舘谷店で働くこと。だけどなくなっちゃう」と悲しそうに言いました。知らなかった同級生たちはざわめきました。

西多摩地域に共通する重要な生活アイテムとして、数十年間にわたり輝き続けてくれていたパークの存在を、閉店の間際に認識しました。感謝いたします。

出来立てポップコーンの販売機

コラム執筆者

橋本勉

長年、教育現場に立ち、時代と共に変わる子どもたちを見てきました。日本の子どもたち体の中に意欲の根っこを培養することが、とても大切だと思う元教員です。

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