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25journal 都民ファーストの会代表 森村都議に聞く (上)

コラム

執筆協力 編集室システムU okamura.nobuyoshi@gmail.com


都民ファーストの会代表 森村都議に聞く (上)

3期目で東京は大きく変わる

小池都政の子育て支援政策は国のレガシーに

7月の都知事選は石丸旋風が吹いたものの、小池都知事が強さを発揮し、3期目の都政を預かった。都民ファーストの会代表として都知事を支えてきた森村隆行都議に今後の小池都政や西多摩のまちづくりを聞いた。 (聞き手・岡村信良)


都民ファーストの会代表の森村都議

都民ファーストの会代表の森村都議

 都知事選の結果について。

森村 2期8年の小池都政への高評価が結果として現れたもの。支えてきた都民ファーストの会として喜ばしい。今回の東京大改革3.0の公約も2期目の2.0でも都民ファーストの会の提言を取り入れてもらった。知事与党として批判勢力と戦ってきたが、水面下では、知事や都職員とは様々な交渉や調整、そして熾烈な政策議論も行ってきた。都知事は聞く耳を持っている。良いと思うものはすぐに取り入れ、ブラッシュアップして政策にし、実現する能力が高く、時に舌を巻くレベルだ。

 継続か刷新かの戦いだったが。

森村 政策を進めるには種をまき、実現に時間がかかるものも多い。私としては都知事の3期目は勝負だと思っている。これまでの仕事の上に3期目の仕事がある。都知事選でリセットさせるわけにはいかなかった。東京を発展させ、その成果を全国に還流していくことが都知事や都民ファーストの会の立場だし、日本にとっても大事なことだ。東京を弱体化させることで日本を強くするという石丸さん、これまでの積み重ねをリセットするという蓮舫さんに任せるわけにはいかなかった。

 小池都政のコロナ対応は。

森村 未知のウイルスに対して当初は混乱した部分もあり、亡くなった方々のことを考えれば心が痛む。しかし、トータルで見れば世界の大都市と比べて死亡者は極端に低かった。成果を出したと思う。都知事自身、不眠不休で対応にあたり、過労で倒れ、入院することもあり、命を削って対応したと思う。危機対応能力には特筆すべきものがあったと感じている。

児童手当の撤廃受け、018サポート制度化

 子育て支援が光るが。

森村 小池都政の子育て支援政策はわが国全体の政策に影響を与えた。所得制限を撤廃し、出産から大学を出るまで極力お金がかからないようにした。社会として、東京都として子育てを一緒にしていく立場を示した。妊娠から出産後1年の間、親が孤立しないように要所で行政との接点を持つ体制を作った。また、東京都の出産費用が全国よりも10万円高かったので、これを埋める取組として赤ちゃんファースト事業を実現。これを受けて国が制度化を進めるきっかけとなった。このほか不妊治療費助成の所得制限、年齢の緩和にも取り組み、卵子凍結費の助成も進めた。都の合計特殊出生率は1人を割ったが、結婚した夫婦から生まれる平均的な子どもの数は1.5人というデータに基づき、結婚支援を進めている。出会いを増やすためのマッチングアプリに都がかかわることで信用を高め、社会インフラとして安心して活用できるようにした。

 高校授業料の実質無償化は大いに喜ばれているが。

森村 幼児教育費や18歳までの医療費、私立も含め実質高校授業料の無償化なども実現した。塾代の支援も始まっている。小、中学校の給食費無償化に向けた取り組みも加速している。児童手当の撤廃を受け、制度化した018サポートもその一環だ。これらは国に大きな影響を与えている。都民ファーストの会は国政政党でないため、政策を提案する上で、国の延長線上にない独自路線をとることができ、大胆な提案ができる。このほか、障害者差別の撤廃、女性活躍、待機児童解消など弱い立場にある人に光を当てたリベラル政策を進め、多様性を活かす社会の実現に取り組んできた。外国人へのヘイトスピーチの禁止、性的マイノリティーの人たちの社会的課題や制度上の問題解決にも積極的に取り組んでいる。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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