村の歴史に思い馳せ、ロマン求める
武田家滅亡の際に八王子に落ち延びた武田信玄の息女、松姫(1561〜1616)と檜原村の関係について調査し、地域おこし活動をする檜原村松姫研究会の活動報告会が10月12日、同村福祉センターで開かれた。村民ら40人ほどが参加した。
同村村長で、同研究会の世話人代表を務める吉本昂二さんが、これまでの活動を報告。松姫の足跡を追って村内を踏査し、村人の話を聞き、資料の検証などを行ってきたことを紹介した。会員有志で、払沢の滝バス停から数馬の浅間登山口バス停までの約12㌔を1日かけて歩き、村の歴史に思いを馳せ、ロマンを求めてきたことなどを報告した。
会員の天野博治さんは、松姫が八王子へ落ち延びた道として甲州道ルート、西原ルートなどを紹介。ただ、いずれも確証はなく、松姫一行の立場になれば、安全で速いルートを選んだはずとした。
同研究会はこれまで講演会や歌のイベントなどを開くほか、会員の森下晴男さんが、武田家や松姫にまつわる動画を投稿サイトに配信し、松姫の存在と村の魅力を発信してきた。
当日も報告会後、フルート奏者の村野直子さんとキーボードの南里あおいさんが「旅人よ」や「昴」、「学生街の喫茶店」などのほか、「虫の声」など秋の歌の数々を披露。心和むひと時を届けた。