医療社団法人真愛会理事長 眞鍋歩さん
医療社団法人真愛会(羽村市小作台)は法人化して36年、眼科を中心に耳鼻科、内科の計5院による医療事業のほか、老人保健施設、グループホームなどの介護事業を展開する。
眞鍋歩理事長(40)は「医療、介護分野で、地域の社会インフラの1つとして地域を支え、発展に貢献したい」と話す。
理事長に就いて3年、職員に働き甲斐を持ってもらえたらと人事評価制度や給与体系の見直しに取り組んできた。前向きに働く人が多ければ組織は活性化し、社会のインフラであり続ける使命も果たせる。人手不足が顕著な介護分野でサービスが滞る事態を防ぐことも大きな使命だと考える。
「先代からの基盤を元に、、医療、介護のニーズがあれば、可能な範囲で事業所を増やしていきたい」と前を向く。
診療現場は患者の半数以上が高齢者。白内障のほか、食生活の変化に伴い増加傾向にあるのが加齢黄斑変性症の患者だ。加齢黄斑変性症は日本人の後天性失明の原因として4番目に高い病気で、以前は専門性の高い大学病院などに通院する必要があったが、医療の進歩で真愛会の各医院でも大学病院と同じ治療ができるようになった。
一方、小中学生では近視が増えている。タブレット、スマホが原因の1つと考えられる。「20・20・20ルールというのがあって、20分スマホを見たら20メートル先を20秒間見るというもので、連続してモニターなどを見続けないということが大切」と予防の大切さを指摘する。
大学時代はラグビーに汗を流し、 NPO の一員としてアイキャンプにも参加した行動派。アイキャンプはインドなどの医療の届きづらい地域で実施される白内障手術などを行う活動だ。
医療には国境がないことを痛感。宗教、文化の違いはあっても、それぞれのバックグラウンドを認め合い、価値観を尊重しあうべきと強く感じている。
「真愛会の介護事業では外国人スタッフも増えてきている。現場ではそれぞれが尊重しあって仕事をしている」と目を細める。「真愛会では、そんな職場で共に働いてくれる地域のサポーターを常に募集している」とも。
好きな言葉は「競争ではなく共創」。家族は妻と2人暮らし。休日はドライブやゴルフでリフレッシュする。