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組織の活力どう生み出す都議、市長奪還目指す
井上信治衆院議員が支部長を務める自民党青梅総支部では総支部再生に向けた取り組みが進んでいる。市議や総支部役員ら9人で組織する再生プロジェクトチームを一昨年12月に発足。座長を務める鴨居孝泰市議の下、数回に渡り議論を重ね、昨年6月末には再生プラン(案)をまとめた。
プランでは、地域党員数が2012年から3割減少し、組織の弱体化、高齢化に直面し、活動量が低下しているとし、直近2回の都議選と一昨年11月の青梅市長選の惨敗は必然の結果だったと、厳しい認識を明かし、再生への道筋を示した。
再生に向けては、「組織の改革‐あらゆる場所で、あらゆる人に活躍の場を」、「活動の再建‐党勢拡大と再結束を」、「選挙における勝利を目指して‐都議会議員・市長の奪還を」を柱に不断の反省と改革を進めるとしている。
組織の改革では、支会ごとにブロックを創設する、準党員制度の活用、女性部役員の強化、活動の再建では、無党派層や若年層への浸透、企業・団体への浸透、市議会議員団のリーダーシップの発揮、選挙における勝利を目指してでは、立候補予定者の早急な確定と政治活動の支援などに取り組むとしている。
再生プラン(案)は3月にも開催予定の青梅総支部総会で承認される見込みだ。
だが、前途は厳しいものがある。再生プロジェクトチーム発足のきっかけとなった今夏の都議選、市長選の対応で、候補予定者に目途が立たないことだ。差し迫った都議選では立候補に意欲のあるものがいないことから、女性落下傘候補も取りざたされている。
都議選には都民ファーストの会代表の森村隆行氏が万全の体制で3選を目指す。2年10カ月先になる市長選では大勢待利明氏が現職の盾を構えて再選に臨む。
井上衆院議員は逆風下にあっても昨年10月の衆院選で圧勝し、8選を果たした。対戦相手に恵まれてきたとは言え、自民党が野党に転落した2009年の総選挙を含めこれだけの連続当選は与野党合わせても数少ない。党内での存在感も増している。自民党政調会長代理、都連会長、麻生派事務局長、予算委員会での与党筆頭理事。井上衆院議員が国会で、テレビ討論で、大車輪の活躍だ。2025年も自民党の顔として期待される。
対照的に都議や市長候補に押されるリーダー的地方議員が育っていない現実がある。この事態は再生に向け大きな宿題になっている。(岡村信良)