執筆協力 編集室システムU okamura.nobuyoshi@gmail.com
参院選 7月20日投開票 自公 背水の選挙戦
参議院選挙が7月3日公示され、欠員の補充を含む7議席をめぐって争われる東京選挙区には32人が立候補した。20日に投開票される。自公が非改選と合わせ過半数となる50議席を取れるかが最大の焦点。政権選択選挙ともいわれるが、自公政権に対する政権の枠組が示されないなら政権選択といえない。それでも近年の国政選挙の中では極めて重要な選挙といえる。結果によっては政権の枠組の変化、数年内に政権交代や政界再編が起こる可能性が高まる。 (岡村信良)

議席をめぐり32 人が立候補
結果で政権維持か、枠組変化か 政権交代、政界再編も
都議選結果が参院選で反映されれば、自民党は厳しい戦いとなる。看板候補となる前スポーツ庁長官の鈴木大地氏を擁立。現職の武見敬三氏と2議席獲得を目指す。人気が鈴木氏に集中すれば武見氏は当選圏外にはじかれる。支持票が2分されると2議席獲得の目もあるが、それには党勢の回復が課題だ。
立憲民主党と国民民主党も2議席を狙う。立憲現職の塩村文夏氏は立憲支持票に個人人気が加わり当選圏を伺う。同じく現職の奥村政佳氏は議席死守に懸命だ。
国民民主新人は牛田茉友氏(40)の前評判が上々で当選圏が視野。同じく新人の奥村祥大氏(31)は当選圏目指し懸命だ。ただ、同党公認問題でいざこざが起きた無所属新人の山尾志桜里氏(50)の立候補がどう影響するかが懸念される。
公明党と共産党は党勢が衰退傾向にあるが、さすがに東京では議席確保が濃厚だ。公明新人の川村雄大氏(41)は万全の準備で優勢、共産現職の吉良佳子氏(42)も組織に緩みはない。
立憲1、自民1、公明1、共産1が当選圏入り。残り3議席をめぐってはベテランの政治記者でも今回は読み切れないどころか、分からないという。参政党新人のさや氏(43)、再生の道新人の吉田綾氏(40)の票の出方はまったく不透明だ。
知名度のある日本維新の会元職の音喜多駿氏(41)や復活を期すれいわ新選組新人の山本譲司氏(62)も力がある。
都議選では、自民党都連会長の井上衆院議員と都民ファーストの会代表の森村隆行都議がテレビで連日報道され、東京25区管内住民には「選挙が身近なものに感じられた」という人も多かった。
参院選でも井上衆院議員は武見氏と鈴木氏の応援で東京中を回り存在感を示している。また、東京選挙区で注目されるのが、都議選の都民ファーストの会の得票がどこへ流れるかだ。国民民主と政策が近いと言われるが、共産を除くどの党に流れてもおかしくない。
2022年選挙は定数6に34人が立候補。投票率は56・55%だった。当選者の党派別内訳は自民2、公明、共産、立憲、れいわがそれぞれ1。次点は維新となった。6位当選の山本太郎氏が56万5925票、次点との差は3万5000票ほどだった。
東京選挙区立候補者(届け出順)
▼共産党の現職の吉良佳子氏(42)▼れいわ新選組の新人の山本譲司氏(62)▼無所属の新人の吉永藍氏(50)▼無所属の新人の土居賢真氏(53)▼日本改革党の新人の藤川広明氏(53)▼社民党の新人の西美友加氏(53)▼日本保守党の新人の小坂英二氏(52)▼参政党の新人のさや氏(43)▼チームみらいの新人の峰島侑也氏(35)▼自民党の現職の武見敬三氏(73)▼立憲民主党の現職の奥村政佳氏(47)▼国民民主党の新人の牛田茉友氏(40)▼みんなでつくる党の新人の酒井智浩氏(55)▼諸派の新人の福村康廣氏(68)▼諸派の新人の桑島康文氏(64)▼諸派の新人の渋谷莉孔氏(40)▼国民民主党の新人の奥村祥大氏(31)▼再生の道の新人の吉田綾氏(40)▼自民党の新人の鈴木大地氏(58)▼立憲民主党の現職の塩村文夏氏(47)▼無所属の新人の吉澤恵理氏(55)▼日本改革党の新人の市川たけしま氏(57)▼公明党の新人の川村雄大氏(41)▼日本維新の会の元議員の音喜多駿氏(41)▼無所属の新人の平野雨龍氏(31)▼無所属の新人の山尾志桜里氏(50)▼日本誠真会の新人の千葉均氏(62)▼無所属の新人の増田昇氏(47)▼無所属連合の新人の辻健太郎氏(39)▼諸派の新人の早川幹夫氏(77)▼ NHK 党の新人の石丸幸人氏(52)▼無所属の新人の高橋健司氏(54)