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そうぜんじ便り 12月8日はお釈迦様が悟りを開かれた日

12月8日はお釈迦様が悟りを開かれた日

もう過ぎてしまいましたが、去る12月8日はお釈迦様がお悟りを開かれた日とされています。菩提樹の下で坐禅行をされていたお釈迦様が、8日の早朝、空に輝く明星を見られてお悟りを開かれました。

お釈迦様は今から2500年前に実在された方です。今もあまり変わりはないかもしれませんが、世の中には人間同士の骨肉の争いがあり、人を蝕む病気もありました。人生には様々な困難がありますが、そうした世の不条理に対して、どうしたら人間が幸せに生きていけるのだろうか?という疑問を持ち、お釈迦様は一心に行に励みます。断食などの苦行もされ、まさに骨と皮だけのようにやせ細ってもなお行に励みましたが、悟りを開くことはできませんでした。

結局、行き着いたのは、中道と呼ばれる世界。極端に頑張りすぎず、かと言って楽をしすぎるわけでもない、バランスの取れた穏やかな瞑想行でした。

空では星が輝き、地上では風が吹く。あらゆる生命がそうした自然の営みから生まれ、いまここに生きている素晴らしさを夜空の星から感じ得たのではないかと思います。

坐禅は深い呼吸を繰り返し行います。生きるうえで欠かせない呼吸の素晴らしさを味わうことから、仏教は始まったと言ってもいいでしょう。

年末年始坐禅会ご案内

●土曜曜坐禅会 年末12月13日まで 年始1月10日から
●朝粥坐禅会
 1月11日開催

羽村市川崎2-8-20 ☎042-554-1276 臨済宗建長寺派 宗禅寺

コラム執筆者

住職 高井正俊(そうぜんじ便り)

宗禅寺は1615年(元和元年)開創の臨済宗・禅宗の寺院。お寺は文化の発信地と、坐禅会、写経会、土曜講座などを開催しています。高井正俊住職は大本山建長寺派の宗務総長を12年にわたって務め、在任中、創建750年の記念事業に携わりました。また「お寺を社会に開かれた場所に」と、様々なイベントに施設を提供するなど、文化や教育の発展にも尽力しました。

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