新成人をパンで祝福
「山のぱ~ん屋 森のダンス」が一番人気の食パン贈る
「山のぱ〜ん屋 森のダンス」(奥多摩町小丹波)は「成人の日」の1月10日、同町内の新成人らに同店一番人気の食パン「朝の宴(プレーン)」を配布した。焼きたての芳醇な香りのパンが祝いの日に笑顔を添えた。
同町の今年の新成人は32人。パンは成人式終了後、同店を運営するライフエンターテーメントの榎戸恵彩社長から出席者全員に手渡された。「朝の宴」は独自に配合した小麦粉と奥多摩の天然水にポリフェノールを含ませた水で仕込んだもので。開店前に引換券を配布するほどの人気を集めているという。
榎戸社長は「新型コロナウイルス禍をみんなが我慢して乗り越えようとしている。そうした中、節目を刻んだ新成人の皆さんに少しでも喜んでもらえたらうれしい」と話す。
これでオンライン申請もできる
五日市センターで高齢者スマートフォン教室
分かりやすく、実用的に
地域高齢者の生活支援を行う五日市センター(あきる野市舘谷)で18日、高齢者スマートフォン教室があった。6人が参加し、スマートフォンの基礎的な知識や操作、マイナンバーカードのオンライン申請手順などを学んだ。
五日市センターは同市から委託を受けた医療法人財団暁あきる台病院(同市秋川)が指定管理者として運営。高齢者生きがい活動支援通所事業やげんき応援事業と銘打った各種講座を開き、喜ばれている。
スマートフォンの普及が進み、使い方が分からないと不安を抱えている高齢者は多い。昨年の新型コロナウイルスワクチンの接種予約ではオンライン申請ができず、電話で苦労した人も多かった。
こうした実情を目の当たりにした同病院医療福祉相談室に勤務する社会福祉士の岩澤元太郎さん(48)が、企画室情報システム管理者の髙橋直人さん(37)と宮﨑一樹さん(44)に「スマートフォン教室を開きたい」と提案。高齢者支援を手掛ける同法人らしい分かりやすい講座内容を練り、開催に至った。
教室では基本的な操作やブラウザ、カメラやQRコードの読み取りなど基本アプリの操作を学び、その後はマンツーマンで質疑応答、その他の操作や疑問について対応をした。
教室の開催を告知するとすぐに定員を超過したことから、今後数回の講座を用意している。岩澤さんは「高齢者支援を手掛けている我々ならではの分かりやすい内容で、楽しく学び、医療機関の予約やショッピング等の活用、スマートフォンを生活の一部として活かしていただければうれしい。講座内容はオープンにしているので、他の機関でも活用してもらえたら」と話している。 問い合わせは042(533)0330五日市センターまで。
父の背中 ■14■ 先代の仕事と教え
禅即文化、狸和尚随聞記
宗禅寺 高井和正氏
建長寺派の教学部長と宗務総長を、いずれも12年間務めた高井正俊氏。雲水時代から〝たぬき〞と呼ばれた名僧はいま、出身地の羽村市に戻っている。義理の息子で宗禅寺を継いだ和正住職と二人三脚で地域と寺との結びつきを促す活動に余念がない。
「義父とはじめて会ったのは東日本大震災の前年。当時はまだ本山の役僧で、あだ名どおりの庶民的な印象。2011年にこちらに来てからは、宗禅寺の催しを一緒に手がけてきた。周囲の仏縁を形あるものにする仕事ぶりには敬服している」
1946年生まれの正俊和尚は、早稲田大学・大学院で中世日本文学を研究。しかし、行き詰まりを感じたことから実家の宗派である建長寺の門を叩く。間もなく大学院は中退し、30歳までの6年禅即文化、狸和尚随聞記間、僧堂で修行を続けたという。
「当山は戦後、先々代の俊諦和尚が基礎をつくり、地元農家のために農繁期には託児所も行っていた。義父は寺は文化の発信地であり地域の中心というのがモットー。坐禅会や講座を主催し、地域の人たちの熱心な参加を得ている」 正俊和尚の地域社会との接点は仏事だけにとどまらず、消防団や青年会議所への参加にもおよんでいる。そこには、仏教の存在価値として社会に開かれていることが不可欠の条件だとの認識がある。同様に和正住職も消防団員と保護司の任に就く。
「東京の下町、谷中にある禅寺の次男として育った私は日大国際関係学部を出たあと、静岡県三島市にある臨済宗の修行道場龍りゅうたくじ沢寺で起居。下山後、時を置かず婿に入った。その時から宗禅寺の寺風を守り続けることを心がまえとしてきた」
宗教の世界に〝衣い は つ鉢を継ぐ〞という言葉がある。和正住職にしてみれば、先代たちの思いと実践を大切にすることである。同時に、今後いかにして寺を継続していくか……、それは地域の財産と認められることだ。
【岡村繁雄】