被災地に心痛め、防災意識新たに

日の出町新井地区で「どんど焼き」

開会式に集まった自治会の皆さん

新年に無病息災を祈る「どんど焼き」が1月8日、西多摩各地で行われた。このうち日の出町大久野の新井地区では、子どもから高齢者まで60人あまりが正月行事を楽しんだ。

新井自治会と同子供会が協力し、竹で組んだ約4メートルのやぐらの中に古いお札やお守り、正月飾りなどを入れ、回りを飾り付けた。辰年生まれの小学6年生、斎藤大智さんと安本奏梅さんが点火。「パン、パン」と竹が弾ける音を立てて燃え上がると歓声が上がった。朝の冷え込みが残る会場では甘酒などが振る舞われた。

辰年生まれの小学6年生が点火

点火前に行われた開会式で、宮田賢吾自治会長は「皆さんの協力で準備が整った。正月早々、能登半島地震が発生し心が痛む。一日も早い復旧を願うばかり。首都直下地震など、いつ起こってもおかしくない状況にあり、防災意識を強く持っていきましょう」と話し、大久保尚美子供会長は「地域のつながりを大切に、伝承行事を守り楽しんで」と呼びかけた。

「どんど焼き」の会場は民有地を使っているが、２０１９年までは地区内を流れる平井川の中州で行ってきた。同年の東日本台風の洪水で道路が寸断されるなどの被害が出て中州も消滅したため変更された。参加者は口々に防災の大切さを確認していた。