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さあ、森へ飛び出そう! ~自然が育む子どもの力~

コラム

凧あげの勧め

3学期の小学校校庭では、低学年児童たちが凧を持って走り回っている光景を良く見かけます。多くの子どもたちにとって凧あげは、走り回るのと同義。 それはそれでいいのですが、それだけで終わっているようで残念に思っています。

凧あげは危険な遊びでもあります。電線、高圧線は勿論、糸の切れた凧は迷惑です。なので、大人がついて然るべき所でやる必要があります。最近見かけなくなったのは、こういう事情があるんでしょうね。

でも、私は凧あげを推したい。というのは、凧あげには「教育」があるんです。風が強い日は勿論、風が弱い時も面白いです。凧あげは、風との対話です。凧はあがりたいという声を発します。その声をキャッチして、糸を引っ張ったり緩めたりする。そして、凧をどんどん高くしていく。また、糸が切れるのを防ぐ。このような遊びを私は子ども時代に、子どもたちだけで畑でやっていました。

高く上げて、点にしか見えない上級生に憧れ、自分の凧の糸が切れるんじゃないかと不安でした。今思えば、あの頃は理屈抜きで楽しんでいました。ゲーム機のコントローラーを糸巻きに持ち替えて、この面倒くさいゲームをしてみませんか?同じ風はないので常に新しい攻略を身体で掴む必要があります。うまくなるまでには時間がかかります。忍耐力や時間が必要な遊びです。

ちなみに私はリールを付けた釣竿でします。糸の巻き取りが楽だからです。送り出しは、リールのレバーを持って逆回転でします。巻いてある糸を全部出し切り、再び巻き取るというのが凄くスリリングです。この遊び方、リールの有無に関係なく最高にお勧めです。

凧あげは風との対話

コラム執筆者

橋本勉

長年、教育現場に立ち、時代と共に変わる子どもたちを見てきました。日本の子どもたち体の中に意欲の根っこを培養することが、とても大切だと思う元教員です。

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