都13町村の住民の暮らし守り、向上を 東京都町村会会長 師岡伸公奥多摩町長

「課題の1つが交通政策」と熱く語る師岡会長
東京都町村会の会長を任され3カ月、師岡伸公奥多摩町長は、国と都のパイプ役をしっかり果たし、西多摩4、島しょ9の13町村の住民の暮らしを守り、向上させたいという。
100年以上の歴史を持つ町村会は町村同士の連絡と調整や、地方自治についての調査研究などを行うことで、地方自治の振興、発展を図るのが目的。国や都に予算措置などで要望活動を行い、声を届けている。昨年は子育て世代の経済負担軽減に関する緊急要望などを行っている。
師岡会長が課題の1つとして挙げるのが交通政策。交通空白地の解消と交通弱者の生活の足の確保だ。島しょ地域は一層力を入れる必要がある。「医療体制確保の点からも本土とを結ぶ航路、空路の充実で、とりわけ小笠原村への空路の確保を進める必要がある」と感じている。
三多摩格差、西多摩格差に向き合い、どれだけ差を埋めるかは町村会の長年の課題だ。
「インバウンド対策1つをとってみても浅草と西多摩では全然違う。言語の問題、置き去りゴミの防止、オーバーツーリズムへの対処などに取り組まなければ」と決意する。
「山﨑栄瑞穂町長、東亨日の出町長を新たに迎え、町長5年目の私が経験不足ながら会長を任された。幸い吉本昂二檜原村長を含め横のつながりは太い。西多摩の4町村、島しょを含め13町村の声をしっかり都政に届けたい」と前を向く。