「生命だけは平等だ」を現場で貫く

20 年の節目を飾った東京徳友会の役員と徳洲会の皆さん
医療法人徳洲会の取引業者で組織する東京徳友会は2月3日、ホテルエミシア東京立川で創立20周年記念2026年度新年賀詞交歓会を開いた。会員と来賓合わせて約170人が出席し、20年を節目とした徳友会の新たな歩みに向け心をひとつにした。
基調講演で徳洲会を率いる東上震一理事長が「徳洲会グループ50年の歩みとこれから」と題し、医療現場での目前の命を守る取り組み、国内外にわたる災害医療支援、国際医療協力など徳洲会の役割や実績を紹介した。
講演を前にあいさつに立った東京徳友会の樋口昭久会長は「東京徳友会は20周年の節目を迎えることができた。この20年は徳洲会グループの医療現場の皆さんとともに活動を積み重ねた年月だと感じる。東上理事長より基調講演をいただくが、徳友会の原点である『生命だけは平等だ』という哲学を、言葉だけでなく現場でどう貫いていくのか、また地域の中でどのように守り続けていくのか、私たち一人ひとりが受け取り直すいい機会になると確信している」と述べた。
交歓会には徳洲会から石川一郎本部長、中野康広事務局長、桶川隆嗣武蔵野徳洲会病院長、堂前洋東京西徳洲会病院長、木庭雄至むさしの救急病院長らが出席したほか、多くの地域医療関係者、加藤育男福生市長、池澤隆史西東京市長ら地域選出の国会議員、都議、市議が姿を見せ、地域医療・福祉を考えるうえで有意義な場になった。
来賓あいさつに立った加藤福生市長は公立病院の現状などを踏まえ、「西多摩地域の安心、安全のために徳洲会には地域での医療連携を進めてほしい」と期待を寄せた。
臼井伸介昭島市長は席上、昭島市として東京西徳洲会病院に感謝状を贈り、同病院の地域への献身的な医療活動を評価した。
同院は昨年9月で開院20周年を迎えた。この間、医療法人「徳洲会」創設者の徳田虎雄氏の「生命だけは平等だ」の理念を実践。コロナ禍ではいち早く発熱外来を設けたほか、ワクチン接種にも貢献した。
同市は、「東京西徳洲会病院は地域の救急医療を確立した」と高く評価し、「献身的な努力と優れた医療活動で尊い命を救い、地域に安心をもたらした」と功績をたたえた。
また、同会の創立当初より大きな貢献をし、温厚誠実な人柄が会員の模範となってきた松永忠夫特別顧問に樋口会長から感謝状が贈られた。
このほか、阪神淡路大震災での緊急医療支援から始まったTMATに敬意を表し、同会から支援の目録が寄贈されたほか、東京西徳洲会病院、武蔵野徳洲会病院などへ車いすが贈呈された。

「生命だけは平等だ」が理想論でなく、現場と経営の両輪を支える実践的な指針と語る東上理事長
東上理事長が基調講演
東上理事長は徳洲会に勤めて35年、講演では「私のなかの徳洲会」と2022年6月に理事長に就任した立場から「徳洲会の目指すところ」を語った。
徳洲会の病院・施設運営は患者中心の医療AI・DX・ドクタージェットなど推進
1980(昭和55)年、25歳で和歌山医大付属病院胸部外科に入局。6年後、初めて心臓大血管手術の第一助手を務めた。35歳で岸和田徳洲会病院(大阪府)の心臓血管外科開設operatorとして招聘された。
心臓外科医として「けっして断らない・けっしてあきらめない・けっして帰らない」を心構えとし、「個々の症例の結果にこだわり、症例の数にこだわる」を信条にした。
冠動脈2本同時バイパス手術や3領域同時手術などを成し遂げ、2004(平成16)年には破裂性胸部大動脈瘤の92歳の患者を手術。「最高齢患者を救命」と新聞に大きく掲載された。
2006(平成18)年、徳田虎雄理事長から岸和田徳洲会病院院長に指名を受けた。「がんばります」と即答。自分の才能を徳田理事長が認めてくれたことに感激したという。
、徳洲会の東上理事長(右)、東京西徳洲会病院の堂前院長(左).jpg)
感謝状を贈った昭島市の臼井市長(中)、徳洲会の東上理事長(右)、東京西徳洲会病院の堂前院長(左)
岸和田徳洲会病院時代に「断らない医療」を徹底的に実践。救命救急センターやDPC(診断群分類別包括評価)特定病院、災害拠点病院、地域医療支援病院の認定にも取り組み、400床の大型病院に成長。患者視点の病院経営を推進し、自らも1万件を超える心臓外科手術を達成した。
「徳洲会の目指すところ」では、徳之島で夜間に発病した幼い弟を医者に診てもらえず亡くしたという徳田氏の幼少期のエピソードやALS(筋萎縮性側索硬化症)を患いながらも指揮を執り続けた姿勢が、組織全体に与えた影響などを紹介。徳洲会の理念である「生命だけは平等だ」が理想論でなく、現場と経営の両輪を支える実践的な指針となっていることを強く訴えた。
理事長になってからの取り組みとして、AI(人工知能)や医療DX(デジタル変革)の推進、ホンダジェットを活用したドクタージェットと呼ばれる離島・へき地医療支援などを紹介。さらにインドネシアやタイ、タンザニアなど世界36カ国での国際医療支援の状況にも触れた。
最後に徳洲会の病院・施設運営の考え方は患者中心の医療だとし、人材育成が何より大事で、「組織ではなく、理念に対する帰属意識を育てたい」と語り、講演を締めくくった。
※徳洲会グループ全体の職員数は4万7000人。事業所は病院90、診療所28、介護老人保健施設42、介護医療院3、訪問介護ステーション64、その他介護施設など250の約400以上になる。また、年間の外来患者数は890万人、入院患者数は600万人、救急受け入れ数は23万4000件、手術数は12万1000件になる。

東京西徳洲会病院、武蔵野徳洲会病院などへ車いすを贈呈

新たな歩みに向け心を1つに
■徳洲会と東京徳友会について声をいただいた。
池澤隆史西東京市長「徳洲会には20万7000人の市民の皆さまの健康と命を守っていただいていることに感謝している。そこには徳洲会を支える徳友会があることも忘れてはならないと感じている」
石川一郎徳洲会本部長「徳洲会が目指す社会を作るためには、より広範な仲間が必要。そんな中でともに20年間歩んできたのが徳友会だ。一層多くの企業の皆さんに徳友会に参加してほしいと願っている」
中野康広徳洲会事務局長「徳友会には業者の方々とのやり取りの面で真摯に対応していただき感謝している。今後は一層枠組みを広げ、医療の面で恵まれない人たちにしっかりと医療が提供できるよう進んでいきたい。徳友会には引き続き共に歩んでほしい」

乾杯の発声をする石川本部長
皆川孝雄東京西徳洲会病院事務長「徳友会の皆さんには色々な面でお世話になっている。コロナ禍も徳友会の活躍がなければ乗り越えられなかった。今後も共に歩んでいきたい」新井秀樹武蔵野徳洲会病院事務部長「武蔵野徳洲会病院は開院して10年と日が浅いが、徳友会にはたいへんな支援をいただいている。今後もより広い輪を作っていただき、ともに地域の人々を医療と福祉の面でサポートしていきたいと願っている」
指田祐士東京徳友会副会長「20年はあっという間で、とてもやりがいのあるものだった。賀詞交歓会の席上、私の地元になる昭島市から東京西徳洲会病院の救命医療や地域への献身的な医療活動に対し感謝状が授与され、本当にうれしかった。今後30年、40年と徳友会と共にありたい」
藤田純治東京徳友会理事「徳洲会病院へ米を納品していたことがきっかけで徳友会に入会した。会員企業80社とのつながりは掛け替えのない財産と言える。今後も地域社会の幸せのために徳洲会、徳友会と共に歩んでいきたい。
※インタビュー・西多摩Style Crew髙橋郁史
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