掘り出された「多摩の逸品」を求め4000人を超す来場者でにぎわう
45年ぶりとも言われる大雪が東日本を襲った。そんな寒さが残る11日、立川グランドホテル(立川市曙町)で「東京多摩の逸品 農商工祭」は催された。
「多摩地域の〝イイモノ〞、多摩の新鮮野菜が勢揃い!」と題した同祭。早朝、雪かきから準備が始まる中、会場には4000人を超す来場者で埋め尽くされた。
主催は一般社団法人バリューアップ・ジャパン(福生市)。
販路拡大、メディア発信の場に
多摩地域の生産品、逸品が一堂に
全国商工会連合会の「地域力活用市場獲得等支援事業基金」交付事業の、「地域振興等機関主催型広域展示販売・商談会事業」の一環として開催された同祭。多摩地域を中心とした農林漁業者、商工業者ら57企業が参加。新たな販路開拓や、農・商・工連携強化による共通価値の創造などを目指し実施された。
当日は立川の「うど」やあきる野の「のらぼう菜」、青梅の「ニンジン」など地元野菜のほか、東京都初の銘柄牛・秋川牛や東京しゃもを使ったカレーや、東京の酪農家が作り出した「東京牛乳」「東京牛乳サブレ」、山梨県小菅村産キビを100%使った「しお麹(こうじ)・しょうゆ麹」など地域資源を活用した商品が一同に並んだ。
他にも地元の卵・野菜を使った「西多摩もちもちマフィン」や五日市産「のらぼう菜」を練りこんだ「のらぼううどん」、甘酒風発酵飲料「雑穀グルト」など、農・商・工連携から生まれた商品も販売され、各ブースに長蛇の列ができた。昼過ぎには完売するブースも続々と出始め、多くの来場者が〝多摩のイイモノ〞を楽しんだ。
ホテル料理長による限定グルメは即完売
この日、会場となった立川グランドホテル「レストラン オーク」の塩崎総料理長が、多摩の食材を使った限定のメニューを考案。
「立川うどとのらぼう菜のキッシュ」「東京しゃものけんちん汁」「青梅豚の立川風豚丼 温玉添え」「秋川牛ローストビーフ」「東京牛乳とこだわり卵の特製プリン」を販売したが開場間もなく多くの来場者が求め、昼過ぎには500食が完売となった。
多摩の逸品に、メディアも注目
またこうした取組みに、数多くのメディアも注目。多摩地域のケーブルテレビ局やFM局、地域新聞、フリーペーパー、そして全国向けの業界紙やライターなども取材に訪れた。事務局スタッフは「一般の方はもちろん、販路拡大につながる事業者様やメディアの方にも多数ご来場いただき、心より感謝。多摩のイイモノに触れ、知っていただく機会になった。今後につながる場となってほしい」と話していた。
新たな逸品との出会いから、商談へ
一般来場者の他にも、食品卸事業者や食品バイヤー、飲食店オーナーなど、多摩の逸品に注目する事業者が数多く訪れた。会場内に設けられた商談コーナーや各ブースでは、名刺交換や、商品説明なども頻繁に行われ、新たな販路拡大へ繋がるマッチングの場ともなっていた。出店者は「思った以上の反応と、今後の商品化に役立つ情報が得られた。すばらしい機会に感謝したい」と笑顔で応えた。