国の重要文化財「十一面千手観音像」「二十八部衆」へ会いに
塩船観音寺
文化庁は昨年、歴史上、芸術上に貴重な建造物、絵画彫刻などの有形文化財のうち青梅市の塩船観音寺の彫刻、十一面千手観音像と二十八部衆を国宝に次ぐ国の重要文化財に指定した。
塩船観音寺は真言宗醍醐派の別格本山。大悲山塩船観音寺と号し、大化年間(645〜650)に若狭の国の八百比丘尼が開山したと伝えられる。
十一面千手観音像は高さ140㌢。木造寄木造り立像で玉眼、金箔押し。背に舟形の光背、頭部に宝冠のように沢山の小観音菩薩を持つ。1959年に国宝修理所の修理を受けた際、1264年に仏師快勢らによって制作されたことが像内銘の発見で分かった。
二十八部衆は千手観音の眷属で毘沙門天、金比羅、帝釈天、阿修羅など28躯が観音菩薩を守る。すべてヒノキ造りの立像で最も古い像は1268年の仏師常陸房定快の作。1985〜1988年に修理され、ほぼ全躯が鎌倉時代初頭の制作と結論された。
これら28躯は制作当初から同観音寺にあったと推測され、形状、数量ともに完備したものは都内にはほかに見当たらないという。
塩船観音寺のツツジが咲き誇る
今春、ツツジの開花は例年より1週間程度早い模様
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塩船観音寺へのお問い合わせ
真言宗醍醐派別格本山
塩船観音寺青梅市塩船194
TEL0428(22)6677