Nishitama Farmer's 東京農業を守りたい!
4月に開かれたJA東京青壮年組織協議会の通常総会で、新委員長に選出された。西多摩地区で初めての委員長として、TPP(環太平洋経済連携協定)をはじめとする農政問題などと向き合い、「盟友と協力して前進したい」と決意する。
家は代々続く農家だが、5年前に就農するまでは厚生労働省の国立病院事務官をしてきた。農地は祖父と父親が守ってきた。父親が体調を崩したとき、3人兄弟の長男として家を守るのが役目と決断した。
作業は祖父、父親の仕事ぶりをまねた。本を読み学びもした。JAあきがわの青壮年部に入会し、先輩の助言なども参考にした。野球やボウリングで鍛えた体に農業がしみ込んだ。かたわら公務員としての経験を買われ役員を任され、気がつけば都の委員長になっていたと振り返る。
少量多品目の野菜を作り、地元の直売所を中心に出荷する。キュウリ、トマト、ナス、ピーマン、オクラ、キャベツ、レタス、ニンジン、ダイコン、豆類、イモ。ざっと15品目ぐらいは生産している。
公務員時代は転勤が付き物だったが、今はふるさとの土地に根を張り、自分なりのリズムで暮らすことに満足している。家族は中三の長男を頭に4男1女の子どもと妻の和美さん(40)。そして孝行しなければならない母親の完江さんだ。
委員長の職務は会議や会合への出席で多忙。それでも「法整備も含め安心して都市農業に従事できる環境を築きたい。東京農業が必要だとすべての都民に思ってもらえるようにがんばります」と目を輝かす。