「東京紅茶ＭＩＺＵＨＯ」商品パッケージなどが話題に

瑞穂のデザイナーが取り組む

コトリデザイン江藤梢さん

東京の茶工房「西村園」（瑞穂町長岡長谷部）が販売する「東京紅茶ＭＩＺＵＨＯ」のパッケージや、手ぬぐいなどのノベルティグッズが話題になっている。

デザインしたのは「地域と農業のオリジナリティーをつくる」ことをテーマに掲げるアイデア工房コトリデザイン（ 瑞穂町殿ヶ谷）。江藤梢さんが代表を務める。江藤さんが西村園に就職の面接に行った際、その経歴を知った西村社長がデザインを依頼。そのデザイン性や、製作クオリティーの高さが口コミで評判となり４ 年前、同社を設立した。

専門学校を卒業後、テレビ番組のＰＲグッズや、ファッションビルのキャンペーン企画などを行う都内企画デザイン会社数社に勤務した。しかし体調を崩し、地元、瑞穂町へ戻った。父親の家庭菜園を手伝う中で生産することの魅力に触れた江藤さんは、農家のアルバイトやセミ

ナーに積極的に参加。次第に農業にのめり込んでいった。

　江藤さんがこれまで手掛けた仕事は、農業団体のデザインや、瑞穂町の産業振興事業「みずほブランド」、同町商工会事業の「名物名産推奨品」などのＰ Ｒ グッズ製作に及ぶ。福生市、羽村市、瑞穂町をエリアにする西多摩農業協同組合のデザイン顧問も務めている。

江藤さんは今、農業における発信力の必要性を強く感じ、「大手のデザイン会社では絶対にできないことを」と、農家１人ひとりから聞き取りを行った後、強みの発掘から、コンセプトワーク、ブランディングまでの企画をトータルに提案する。「東京みずほ学校」と題したイベントも立ち上げ、農家らとともに農業体験や出店販売なども不定期で開催。農家や生産者へ向けたＰＲ方法の講演会やワークショップも精力的に企画している。

「農家や生産者の方々は発信する方法が苦手。評価されるべきものを、評価されるようにしていきたい」と江藤さんは目を輝かせる。