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今にも水汲みの人が現れそう! 渕上の石積井戸(あきる野市) 【街プレ倶楽部 街歩き 心の風景】

JR武蔵引田駅から南下し、五日市街道を渡り、さらに500mほどの所にある、あきる野市開戸センターの敷地内に「渕上(ふちがみ)の石積井戸」がある。東西5.5m、南北7.5m、深さ3.2mという小規模のいわゆる「まいまいず井戸」である。地面をすり鉢状に掘りくぼめ、らせん状の道を設け、竪(たて)井戸が普及する以前の井戸の作りである。
この井戸は名前のとおり、井戸の壁及びらせん状の道に美しい石積が施されているのが特徴で、大変希少な存在だという。底は水を通しにくい固い砂礫層(五日市砂礫層)まで掘り込まれ、きれいな地下水が周囲の石積の間から湧き出していて、涸れることが無いとのこと。水面が地表から近く、小規模でまいまいず井戸が構成できるのは、この土地の特徴ある地質によるものといえよう。湧き水が多い土地である。
保存状態が良く、土地の人により綺麗に整備されているので、今にも水を汲みに来る人が現れそうな雰囲気だ。構築年代は中世に遡りうる可能性がある、とされているが、決して遺跡のような印象はなく、今も使われていそうな感じである点が、この石積井戸の魅力だ。
石積井戸の西方には、春の枝垂れ桜が見事な出雲神社があり、神社の西隣には旧養蚕農家の面影を残す立派な佇まいがある。あたり一帯は静かで、ほっとした懐かしさを感じる場所である。

渕上の石積井戸

渕上の石積井戸

春の出雲神社

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