西多摩の自然と歴史を巡る旅「御岳渓谷の自然、歴史、文化めぐり」は、9月24日と26日、合わせて59名の参加者で開催された。良く知られた人気コースだが、あまり立ち寄られない魅力ポイントも多い。また、様々な歴史の舞台となったところで、その歴史を知ると魅力倍増のコースである。参加者から「ここは初めて来た」(江戸時代の名所案内に載っている黒地蔵、筏師元締の福島家住宅、旧玉堂邸宅など)、「ここがそうなの」(多摩川最上流の渡し跡、土場跡、中里介山草庵跡など)、という声が聞こえ、御岳渓谷の魅力を改めて味わって頂くことが出来た。
川合玉堂ゆかりの宿「河鹿園」では、玉堂はじめ著名な画家の掛け軸を多数見るとができ、「まるでガラスケースの無い美術館」と感嘆の声が聞こえた。御岳杣唄の音符を添えた作曲者古関裕而の色紙もあった。
今回も「青梅うんちく散歩」で知られる「NPO法人青梅まちづくりネットワーク」の大倉さまにご案内頂き、文字通り、自然、歴史、文化を満喫した一日となった。
西多摩の自然と歴史を巡る旅 ”青梅うんちく散歩”コラボ企画 御岳渓谷の自然、歴史、文化めぐり(青梅市)
スタート
軍畑駅
軍畑鉄橋(奥沢橋梁)
山陰の余部鉄橋を連想させる青梅線最大の鉄橋
旧鎌倉街道に架かる余部鉄橋と同じ銅製トレッスル構造の橋脚
鎧塚
三田氏滅亡に至る辛垣合戦を今に伝える
辛垣合戦の戦死者を土地の人がここに葬った。
沢井の黒地蔵
平安初期の石地蔵中里介山ゆかりの地
大同2年(807年)に作られたと伝承される等身大の地蔵。この下の谷合に中里介山の草庵「黒地蔵文庫」があった。
楓橋
御岳渓谷の景色に溶け込む吊り橋
中国寒山寺近くの楓橋から採った名。唐時代の有名な漢詩「楓橋夜泊」に由来。「楓橋夜泊」石碑は現地の拓本を元にしたもの。
寒山寺
中国蘇州の寒山寺から託された釈迦仏を祀る。小沢家当主の尽力により建立。鐘桜の格天井の画は川合玉堂門下の24画伯によるもの。
福島家住宅(都指定有形文化財)
茅・杉葺きの屋根が美しい江戸中期の建物
江戸初期から名手を務めた福島家。映画ロケにも使用された。門前から拝見。
小澤酒造・澤乃井園
ここで休憩。遊歩道脇にある憩いの場所
人気の立ち寄りスポット。軽食等の売店、利き酒処があり、木立の中で一息つける。
豆腐料理「ままごと屋」「豆らく」も人気。
河鹿園
ランチは御岳渓谷を臨む川合玉堂ゆかりの料理旅館で
趣ある旅館での会席料理。ランチ後は、園主による館内案内と書画鑑賞。
玉堂美術館
玉堂ゆかりの地に建てられた美術館。玉堂の絵が堪能できる。
玉堂は戦時中、御岳に疎開。84才で没する迄この地で創作を続けた。旧邸のアトリエの画室が再現されている。