~東京の森から~
東京チェンソーズ林業家集団「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。
〝東京の木〞がキーワード山と街をつなぐ連携
今月初め、檜原村・時坂地区ある私たち東京チェンソーズの社有林に〝東京の木〞にこだわる男たちが集合しました。「TOKYOWOOD」でおなじみの小嶋工務店・小嶋智明社長。秋川木材協同組合理事長の沖倉製材所・沖倉喜彦社長。
注文家具工房エミケンの佐藤健一社長です。社有林では一部で伐採、葉枯らし乾燥が始まっているのですが、その様子を見ながら、伐採木の使い道など話しました。今すでに伐ってある分は檜原村内の製材所、工務店を通して住宅の建築に使われることがほぼ決まっています。今回はそれ以外の道を探ろうとの試みです。
ちなみに木は乾燥させないで加工すると後々歪みなどが生じるため乾燥は必須。葉枯らし乾燥とは、伐採した木を一定期間そのまま林内に置き、枝葉が枯れるまで天然乾燥させるやりかたです。シミが抜け、いい色ツヤになるといわれています。林業先進地の吉野や天竜では今も行われていますが、東京ではやっているところはないそうです。「一般向けの原木の競りが面白そうだ」という話が出ました。これから家を建てようとする人が原木の競りから参加するというものです。熱〜い競り合いが見れそうですね。また、枝を使って作る積み木のワークショップを開く、との案も出ました。市販のものとは違い、ピタッと納まらない面白さがありそうです。
私たちチェンソーズの新企画「東京美林倶楽部」に絡め、家を建てた人がその分を新たに植えるとのアイデアも出ました。〝東京の木〞をキーワードにこのような様々な意見が言い合える横の連携が大事だなと思いました。それが最終的に、大消費地である東京の山と一般消費者をつなげるものになるのではないでしょうか。
来年はいよいよ文中でも触れた東京美林倶楽部が本格スタートします。自分が育てた木が東京で、次代へつづく立派な森になっていくというストーリー。ぜひ、共有していただけたらと思います。