東京・青梅食材活用店SECHSゼクス
青梅市6次産業化支援委員会(川鍋重美会長)は、6つの思い、①「安心・安全」②「地産地消」③「感謝・感動」④「人と人の絆」⑤「笑顔」⑥「街作り」を掲げ、青梅市の逸品グルメを開発する取り組み「SECHS(ゼクス)」を今年度、大きく飛躍させた。昨年度、イベントなどのスポット的な限定販売だったグルメ商品を、定期的に各店舗で提供。多くの来店客がその味を楽しんだ。
3グループに分かれ3商品を開発
継続的な店舗販売へ
今年度の第1回として昨年8 月、JA西東京かすみ直売センターで新開発商品の試食会を実施。参加する生産者、加工業者、飲食店経営者が参加し、さまざまな意見交換を行った。
今年度より、参加店を3グループにわけ、各グループで3つのメニューを開発していくことに。惣菜グループの「袋煮『玉子の狐』」は、全国豆腐品評会で農林水産大臣賞を受賞した「とうふ工房ゆう」が6次産業化支援委員会の依頼で青梅産大豆を使って作った油揚げを使用し、青梅産の卵を包み込み、青梅産の野菜と共に煮た。麺グループの「青梅ネギトン」は青梅豚と青梅産ネギを使って焼き上げ青梅産しょうゆ、奥多摩産のゆずこしょうを付けて食べる香ばしい味わいに。菓子グループの「おうめ芋ようかん」は青梅産のサツマイモを使い、甘さ控えめで素材の味を生かした「上品な味わい」に仕上げた。
参加事業者は21事業社。生産者、加工業者、飲食店経営者、共催団体などと試食会を行い、販売に向けて、さまざまな意見交換を行い、市民からもネーミングを募集。
限定グルメ販売店の21店舗は、試行錯誤しながら個性あふれる3商品を生み出し、各店アレンジして店頭販売を行っている。
日常の仕入れに直売所利用が増加 イベントPRでも盛況
昨年同様、様々なイベントへも出店し、店頭販売と並行して逸品メニューのPRも行った。9月のウォーキング大会「TOKYOウオーク2017」や、11月の「青梅産業観光まつり」、「JA霞地区農業祭」、「多摩川カヌー駅伝大会&ウォークラリー」に出店。2月に開催された青梅マラソンでは、10㌔・30㌔、2か所のゴール地点で、とうふ工房ゆうの、青梅産大豆を使用し作った「豆腐」を無料配布。販売した「おうめ芋ようかん」は飛ぶように売れた。
今回、同委員会の依頼で作った油揚げは当初、イベント時だけの製造予定だったが、好評だったため、とうふ工房ゆうの店頭でも販売。「青梅産大豆で作った醤油」も在庫がなくなり、昨年度仕込んだ醤油が、夏頃できあがる予定だ。
昨年は気候変動が激しく市場の野菜も高騰する中、JAで販売される生産品の価格は安定傾向にあった。また昨年からこうした販売の取り組みにより、ゼクス参加店を中心に、青梅産品を扱うJA直売所を仕入れする場所として使う、飲食店舗や加工品の店舗が増え始めた。
「想定を越えて、売れた商品も」 改善点や課題など出し合い来年度へ挑戦
同委員会は3月1日、JA西東京かすみ直売センターで「事業報告会・試食会」を開催。参加店舗や来賓など出席し、今年度の活動報告などが行われた。
開発した商品の試食会では、各メニューの来年度へ向けた改善点や課題などがあげられた。「袋煮『玉子の狐』」を食べた参加者からは、「中の玉子を半熟にした方がおいしい」「油揚げにボリュームと旨みがあって、食べ応えがある」などの声が。「青梅ネギトン」には「青梅のネギと青梅豚の甘みがすごい」「大きくて食べずらいので、一口サイズに切って出しては」などの声が次々とあがった。「おうめ芋ようかん」は今年度、各イベントで想像以上に売れる結果となり途中、生産者にお願いしかきあつめる状況だった。「芋さえあれば、もっと売れる。生産量を増やすこともそうだが、保存庫の確保が必要になってくる」と今後の課題を話し合った。
来賓代表として参加したJA西東京・青木常務理事は「今まで以上により良い商品ができていると関心した。今後も共に協調し一緒に青梅の6次化を進めていきたい」とあいさつ。川鍋会長は「商品によっては思っている以上に売れたメニューも出てきた。来年度、販売店舗をさらに拡大していきたい」と意気込みを語った。
青梅を応援する店舗が参加、続々増加中!!
東京・青梅の逸品
http://6jika.vuj.or.jp/ome/ippin/主催 : 青梅市6次産業化支援委員会
共催 : 西東京農業協同組合、青梅商工会議所、公益社団法人青梅法人会、一般社団法人バリューアップ・ジャパン 協力 : 多摩ケーブルネットワーク、街プレ、西多摩経済新聞、西多摩新聞、西の風新聞