グッと寒くなった12月。いよいよ冬の到来です。
肌寒くなれば外へ出るのも億劫になりがちですが、
この季節にしか出会えない瞬間も、西多摩には多くあるのをご存知ですか?
「氷の花」を皆さまはご存じでしょうか?気温がグッと下がる12月から2月に見られる自然現象です。
御岳・奥多摩地域では主にカメバヒキオコシというシソ科の植物の茎に形成されます。
カメバヒキオコシは葉がカメのような形で、秋に小さな紫色の花を咲かせます。
12月頃には一見枯れたような状態になりますが、根からは水分が茎に吸い上げられています。
気温が0度以下になると茎中の水分が凍結し、白いリボンのような形を作り上げていきます。高尾山ではシモバシラというシソ科の植物に形成されるので「シモバシラ」と呼ばれています。
御岳・奥多摩地域では12月中旬から見頃になります。
氷の花の形成には、気温と土中の水分量、そしてカメバヒキオコシが見られる場所が関係します。
御岳山では茅葺き屋根の東馬場家や神苑の森(武蔵御嶽神社の鎮守の森)がおすすめのスポットです。
「えっ!?初めまして!」
ある日の夕方、御岳ビジターセンター裏の巣箱を見てみると顔がちょこんと出ていました。ムササビかなと見てみると、いつもよりかなり顔が小さい。よく見ると、ムササビではなく「ニホンモモンガ」でした。
ニホンモモンガはムササビと同じリスの仲間で、移動のために樹間を滑空する動物です。両種の違いの一つは体の大きさでムササビは「空飛ぶ座布団」、一方ニホンモモンガは「空飛ぶハンカチ」と紹介しています。
御岳山でも生息していることは聞いていましたが実物を見るのは初めて。
巣穴からジーッと外を見つめて、たまに忙しなくコチョコチョと毛づくろいをして、そしてまたジーッと外を。外が暗くなった時を見計らい、サササッと巣穴から出てきて一瞬にしてスーッと滑空し、夜空に姿を消しました。
西多摩の山には、まだまだワクワクすることが眠っていることを実感する出来事でした。