卒寿の伝言を本に
奥多摩町氷川の石田光正さん
奥多摩町氷川の石田光正さん(90)が、「忠恕Ⅲ卒寿の伝言 奥多摩の未来と石田家の希望」をこのほど出版した=写真。林業再生、地域における消防団の存在の大きさ、議員の使命など奥多摩の未来のために伝えておきたいことなどを綴っている。
石田さんは山づくり、森づくり一筋に生きてきた。その林業への思いは強く、「21世紀は環境の時代、心の時代。あらゆる機会を通じて林業の大切さを伝えていきたい。一方で、日本の林業が産業としてしっかり成り立つ政策を国は進めるべき」と訴える。近年では消防団員不足が社会的課題になる中、34年間消防団活動に打ち込み、10年間団長を務めた。消防団員の待遇改善を行政に求め、鈴木俊一都知事に直談判したことなどを回想している。このほか議員の使命や人生の指針とし本のタイトル「忠恕」を教える孔子の思想などを紹介している。「人との出会いは人生を拓く」「一期一会」を信念にする石田さんらしく、武村正義元大蔵大臣、萩生田光一経済産業大臣ら50人が寄稿し、「清風故人」の編で掲載している。本は無償で希望者に配布している。問い合わせは090(8460)9688岡村まで。(東京25ジャーナル)