中学校の前に、水色の工房が出来た。
その名も「ナマケモノカンパ二ー」。木工作家と布作家。二人が作り出す物語とは。
人形劇がつないだ個性と感性
住宅街にある、とても細く小柄な建物が、ある日工房として生まれ変わった。名前は「ナマケモノカンパニー」。その響きの通り、優しいオーラをまといながらも、こだわりを強く持った二人のユニットだった。
えだまめさんは、滋賀県出身。映画製作を志して上京し、テレビや舞台関連の仕事を経て出会ったのは「人形劇団」。とりもちさんは香川県生まれ。子供の頃から「人形」が大好き。大学でテキスタイルを専攻後、人形劇団に入り、えだまめさんと出会う。劇団の公演は、学校や公共施設など全国を旅していく。活動の中で、家族以上の繋がりを持つようになった二人は、人形劇団を卒業した、新しい道を進むことになった。
えだまめさんは、ものづくりへの情熱から、2ヶ月間、木工作家修行へ香川に出向くことに。とりもちさんは、ライターや布作家として活躍中だったが、えだまめさんが独立して工房を開くと聞き、ふたりで「木工作家」「布作家」のユニットとして工房を構えた。
ゆるくて笑えるものづくりから、ときめきを
人形劇団からスタートしたものづくりのコンセプトは「物語が生まれてくる生活雑貨」。遊ぶためのおもちゃや人形だけではなく、日常で使うものからお話が生まれるような作品を作りたいと、フォークやかばん、アクセサリーなどを手掛け、まるで人形劇が出来るようなユニークな作品づくりを目指している。工房には、ゆるい雰囲気の作品が並び、イカのフォークやジンベエザメのポーチなど、生き物の造形美をやさしくデフォルメした作風が、何かを話しかけているようにも見える。今後はワークショップを増やし、イベント出店や作品販売の機会も増やしていきたいとのこと。ぜひ二人の作品が人形劇として、語りあう言葉を聞いてみたいと思った。
ナマケモノカンパニー
昭島市福島町3丁目21-6
Mail:namakemono.kp@gmail.com