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コラム

~東京の森から~東京チェンソーズ

檜原村の林業会社「東京チェンソーズ」が、街プレ読者の皆様にお届けする東京グリーンプレス!

毎日、西多摩の山々で暮らす僕たちが、リアルな西多摩の自然の姿をお届けします。

倒木・伐採木を再使用する取り組みに協力

思い出のプラタナスで家具制作へ

 2月の本欄でお知らせしましたが、弊社では昨年末、狭山丘陵の公園で、台風被害で倒れたヒマラヤスギを使ってベンチを作り、木が立っていた場所に設置するお手伝いをしました。長年木に親しんできた利用者に、形を変えても、思い出が残るようにとの取り組みです。

これに似たケースが最近、もう一つありました。多摩地域のある施設から、プラタナスの木を事情で伐採するので、その木を使ってテーブルやイスを作って、施設で使用したいとのお話をいただきました。

 プラタナスは明治期に入ってきた外来種で、大きな葉が緑陰を作ることから、主に街路樹や公園樹として用いられてきた木です。学校の近くなどで見ていたという方も多いのではないでしょうか。木材としては、内装材に利用することもあるようですが、あまり多くなく、弊社にとっては初めて扱う樹種となります。

伐採は他業者が行ったのですが、弊社では材をその後引き取り、4月下旬に製材所へ持ち込み、角材に挽いていただきました。

木肌は全体に淡い黄色ですが、芯と呼ばれる中心に近い部分はほんのり赤く、いい味わいを出しています。伐採から3ヶ月ほど経過してますが、まだ含有水分が多いようで、触ると冷んやり。水分量はそのまま重さに表れるのですが、角材と同時に取った、3㌢前後の薄い輪切りも、ほかの木に比べとても重いものとなっています。聞くところによると、保水力が強いのではということでした。

木材は乾燥するにつれ、割れたり、反ったりするものですが、何しろ初めて扱う木なので分かりません。この状態で乾燥させつつ保管して様子を見たいと思います。テーブルなどを作って施設にお戻しするのはその後となります。

事情があって伐採した木を、形を変えて再使用する。こうした取り組みが当たり前のこととして、もっと広がって行けばいいですね。

 

 

 

コラム執筆者

東京チェンソーズ

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