昭島からロマンあふれるクジラアイテムを発信
生粋の昭島っ子が多摩を盛り上げる
t-casterは多摩の文化を表現した雑貨や、多摩で活躍する作家をつなぐ場所としてイベント出店やネット販売を手掛けている。その中心人物が吉岡さんである。
昭島で生まれ育ち、雑貨を扱う仕事をしていた。数年後、独立にあたり、都内各地の「特産物」を調べていくと、やはり昭島で出てきたのは「クジラ」だった。太古の時代、多摩エリアも海だったことが考古学的には分かっている。そして1961年夏、多摩川で玉川小学校の教員に発見されたのが「アキシマクジラ」である。その後の専門的な調査で新種のクジラと認定され、学名をエスクリクティウスアキシマエンシスと名付けられた。
多摩ならではの魅力を発信
(左)青梅のねこアイテム (右)プレゼントにも喜ばれる手拭い
昭島出身の吉岡さんは多摩地域のことをこんな風に例えてくれた。「レコードに例えるなら、都内はA面で多摩はB面。隠れた名曲が実はB面にあるような、まだ知られていない名所や、多摩ならではの名産、文化が沢山あって、ハンドメイドやアート関係の作家さんなども多いのが魅力」と吉岡さんは力を込める。エキュート立川やグランデュオ、地元のモリタウンなどイベント出店が活動の中心だが、ある日のイベントでは「60年前にクジラを発見した先生の教え子という方に声をかけて頂き、当時の懐かしいお話を聞くことができました。地元ならではの貴重な体験でした」。
将来は常設店舗が目標
今は多摩地域で開催されるマルシェやイベント出店とネット販売で商品販売と多摩のPR活動をしているが、将来は常設店舗で作家とお客様をつなぐ場所を作りたいと夢を語る。「多摩の魅力は自然だけでなく、穏やかで飾らない人が多いと思います。ワークショップで遊んだり、集まった人達が交流したり、街の文化や魅力を知るきっかけとなりたいです」。
11月21日からは「nonowa国立」で出店がある。Tシャツやてぬぐいなど、イラストとしてデフォルメされたクジラアイテムを身近に、太古の海に思いをはせてはどうだろうか。