本場フランスから帰国した夫婦が開業
あきる野市小和田に4月、薪窯パン屋「CONPAIN(コンパン)」がオープン。パリから帰国した伊藤源喜さん、華奈さん夫妻が開業した。
京都府出身の源喜さんは、市内のリテールベーカリーや、神戸のレストランが開いたベーカリーなどで勤めている際、慰安旅行で初めて訪れたパリに衝撃を受ける。「食べ物、香り、歴史ある建物、フランス語、すべてが刺激的だった」。
帰国後、渡仏への想いは高まり「ワーキングホリデー制度」の対象となる最後の年、30歳でフランスへ渡った。パン屋の激戦区だったモンマルトルで、1日1500本のバゲットを売ることもある人気店で勤め、ビザを取得し直し、本格的にパリで暮らすことになった。
同じくパンが好きで、天然酵母を使ったベーカリーで働いていた華奈さんも、ワーキングホリデーを活用し渡仏。共通の友人宅パーティーで2人は出会い、結婚。その後10年ほどフランスに暮らし、パンやフランス菓子を作り続けた。
2019年頃、10年の節目や家族のこともあり、自然豊かな華奈さんの地元、あきる野で暮らすことを決意。地元で各種イベントに出店しながら、店舗となる理想の物件を探し続けていた。「あきる野出身でもあまり訪れることがなかった、小和田地域の美しさに惹かれた」。民家の紹介を受け、一昨年の11月から店舗づくりに着手。パン作りの要である大きな薪窯は、ほぼ手作りで理想に近いものを作り上げた。店名は、古いフランス語で「1つのパンを仲間や家族と分け合う」ことを意味する。「家族や友人、皆で楽しんでもらえるパンを作っていきたい」と2人は話す。
噛むほどに旨味が出る重さのある「コンパン」は1個1400円、1/2サイズ700円。甘みとほんのりとした酸味が特徴の「ブリオッシュ」は1300円。爽やかな味わいのライ麦パン「メテイユ」は1個1200円、1/2サイズ600円など。営業は金・土の12時〜16時。当日購入可能だが、予約をすすめている。予約は前日16時まででHP・ 公式LINEから(火曜10〜12時のみ電話予約も可)。あきる野市小和田197̶1、電話090̶8804̶5080。