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奥多摩、青梅の美術館で 「おばけ館_美術やしき」

大型作品の展示や驚きの演出も

せせらぎの里美術館(奥多摩町川井)と国立奥多摩美術(青梅市二俣尾)で9月24日まで、美術作家・佐塚真啓さんの個展「おばけ館_美術やしき」が開かれている。

様々な創作、美術を発表し続ける佐塚さん

静岡県出身の佐塚さんは、武蔵野美術大学油絵学科に入学し美術を学んできた。卒業後、東京都青梅市二俣尾の製材所跡地を、友人らと共にアトリエとして借りだした。2012年、同所で展覧会を開いたことをきっかけに、「国立奥多摩美術館」という一般通念としての「国立」でも「奥多摩」でも「美術館」でもない、まだ見ぬワクワクする美術を目指す企画を始動させ、不定期で展覧会などを行ってきた。

第二会場に展示される大型の油絵

佐塚さんはこれまで、「美術」という言葉をキーワードに、美術の概念を拡張する活動を続けてきた。「六本木アートナイト2017」では不眠不休で自分の両腕を時計の針として時刻を表示するパフォーマンス「人間時計」や、絵の描き方から日々の悩みまで、どんな事でも「美術」で解決する「なんでも美術相談所」の開設、青梅ではラフティングボートで川を下りながら美術作品を鑑賞するイベント「芸術激流」を開催するなどしてきた。今回の展覧会では、美大受験時代に一心不乱に没頭していた油絵による作品を発表し、佐塚さん自身の原点に立ち戻った展覧会となっている。

細かく表現された線画の作品も

展覧会タイトル「おばけ館_美術やしき」は昨年、佐塚さんがサウジアラビアにお化け屋敷をつくりに行き、改めて美術や美術館について考えたことに由来する。第一会場のせせらぎの里美術館では、お化け屋敷を感じる演出も施されている。第二会場の国立奥多摩美術館では、アトリエとしての作業も行いつつ大型絵画などを含む多彩な作品が展示されている。

製材所跡地を活用した佐塚さんのアトリエ

せせらぎの里 美術館の開館時間は10時~17時。月曜休館。入館料は300円。国立奥多摩美術での会期は9月8日~10日、15日~17日、22日~24日で開館時間は10時~18時。入館料は500円。また今回、2会場の間に位置する玉堂美術館とも連携し、3つの会場を巡れるチケットを各会場にて1000円で販売する。

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