新着記事

さあ、森へ飛び出そう! ~自然が育む子どもの力~

コラム

教育の根本は、「意欲を育てること」

キャプあたり

キャプあたり

十数年前のことです。勤務先の学校に「理科教室」というイベントがあり、その準備を中学生としていた時のエピソードです。

「浮力」を説明するブースのつかみとして「二酸化炭素に浮かぶシャボン玉」https://youtube.com/shorts/wXih7tFhvFE?si=FaVXF5uLDbUpalMt

(二次元コード参照)が、面白いだろうと私は考えていました。しかしスタッフの中学生たちは、私の思惑があまり理解できていないようで、水槽の中でぶくぶく音を立てて白煙を上げるドライアイスに夢中です。

数時間経って、彼らの所に行くと、ドライアイスを入れたペットボトルに風船をはめて、怖がりながら日向で膨らませていました。無事に膨らむと、「これって重いのかな?」「比べよう」と、校舎内の吹き抜け階段の3階に全員で駆け上がって行きました。結果は、劇的でした。彼らの達成感も半端ではなかったと思います。私も感激しました。数々の失敗を経て、自分たちで苦労して作った実験です。こういうプロセスの中から、物事に向かう意欲の根っこが培養されるのだと思います。

この一連の流れの中で、万一私が「否定」していたり、「助言」していたらこういう展開にはならなかっただろうと思います。助言をした瞬間に「自分たちの実験」にはならなくなると思うのです。教育の根本は、「意欲を育てること」だと思っています。

小さい時から自然の中で、自由にお子さんを遊ばせてあげて下さい。 本当に危ない時以外は自由に遊ばせることで、夢中になる力を持ち、重い風船を楽しめる若者になると思います。

コラム執筆者

橋本勉

長年、教育現場に立ち、時代と共に変わる子どもたちを見てきました。日本の子どもたち体の中に意欲の根っこを培養することが、とても大切だと思う元教員です。

Copyright© 街プレ -東京・西多摩の地域情報サイト- , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.