仁成会高木病院 理事長 高木直さん

仁成会高木病院 理事長 高木直さん
今年創立70周年を迎えた医療法人社団仁成会高木病院(青梅市今寺5)の理事長を務める高木直さんは83歳。整形外科医として診療現場に携わる。「地域の人々が快適に暮らせるよう健康状態を整えること」を目指し医療の道を歩んできた。
父親の直二郎さんが開院した高木医院を前身に1 9 5 5( 昭和30) 年、44床の結核病院が誕生。75( 昭和50)年に同市新町に新築病院を竣工した。役割と期待は増し、2003(平成15)年に現地に新病院として移転開院した。
現在、診療科目15科、病床数180床、東京都指定2次救急医療機関の指定を受け、医師、看護師、職員計300人体制で地域医療に貢献する。
桐朋中学、高校を卒業後、慶応大学医学部に学んだ。大学病院に入局。その後、済生会神奈川病院交通救急センターで3年ほど勤務した。交通救急は全国初の取り組みで、この時の経験が礎となった。
72(昭和47)年に高木病院に勤務。当時は西多摩に工業団地の整備が進み、多くの企業が進出した。労災を防ぎ、安全衛生意識を高めるため産業医の認定を受け、労働者の健康維持、快適な作業環境の整備に力を尽くした。
予防医学にも取り組み、中災防公認健康管理センターを併設。健診事業に取り組んだ。同センターを母体に93(平成5)年に新町クリニックを開設した。
高木さんらが中心となり97(平成9)年に西多摩地域病院会を立ち上げ、病院間のつながりを築くことにも尽力した。
現在は週に2日半ほど外来を受け持つ。「3世代に渡り診ている人も少なくない。生涯現役でがんばっていく」と力強い。
毎日欠かさない5㌔のランニングが健康の源。青梅・横田交流クラブの会長を務めるなど人との交流も若さの秘訣だ。
「質の充実を図り、良い医療を提供することに努力することはこれからも変わらない」と前を向く。