繭蔵(青梅市西分町)
この紙面は「西多摩 Style Crew 実行委員会」主催、「日本航空学園 日本航空大学校」協力の事業として、学生記者がCSV(共有価値の創造)をテーマに記事をお届けします。
「ふだんのごちそう」母親が愛情をこめて作る料理のように
ダイニング&ギャラリー繭蔵(青梅市西分町)は、地元の常連客から観光客まで、幅広い層から愛され、創業25周年を迎えた。倉庫を改装した店内はオープンキッチンで開放的。おしゃれな空間でゆっくりと食事を味わうことができる。ギャラリーを併設し、地域の拠点ともなっている。
「ふだんのごちそう」をテーマにした料理は、季節の野菜を中心に素材の持ち味を活かし、ひと手間を惜しまずに作る心とからだにやさしい料理。店長の兒嶋愛美子さんは、「母親が愛情をこめて作るような料理です」と話し、野菜などは旬ものを選び、素材の味を大切にしているという。
そんな兒嶋さんも、店を始めた当初は器の数に戸惑うほど料理を揃えることに苦心したことも。お客から料理を教わることもあったそう。
今は「お客様自身も作れる料理」をモットーにメニューを考案しており、「作り方を聞かれることが一番うれしい」とほほ笑む。
力強く、やわらかい空間の店内
店舗は元々は青梅織物工業協同組合の倉庫として使われていた。タウン誌「Water-path」の編集長だった庭崎正純さんが取材中にこの建物の前を通り、その雰囲気や倉庫の広さに惹かれたという。その後、同組合と何度か交渉して中を見せてもらった。
「力強く、やわらかい空間」。建物をそのまま使い、鉄や木を素材に創作活動を行う作家らに階段の柵や椅子、テーブルなどの家具を作ってもらい、リノベーションした。
スタジオとして使う予定だったが、「自分たちが使うだけではもったいない、地域の人たちにも開放したい」と、ギャラリーを併設した飲食の店にした。
繭蔵を引金に同組合の建物は映画館などとして活用が進み、地域で取り組む昭和レトロのまちづくりに一役買っている。
営業時間
11:00~16:30(ラストオーダー16:00)
14:00からカフェタイム(土・日・祝日は14:30から)
夜の繭蔵
18:00~20:30(ラストオーダー20:00)
※原則として20名以上のパーティー予約のみ
定休日
火曜日(年末年始・夏季休業日あり)
電話番号0428‐21‐7291
繭膳お品書き(7月の取材時、季節により内容は変わる)
・ズッキーニポート
・鶏むね肉の塩麹ハム
・5種の夏野菜たれ
・茄子の甘酢炒め
・豆腐、ワカメ、三つ葉の味噌汁
・ぶどうジュースのアガーゼリーと黒豆茶
・五穀米(ご飯は五穀米、玄米、または紫蘇と塩昆布じゃこごはんから選べる)
食べた感想
まず初めに感じたことは野菜の新鮮さだった。こんなにもフレッシュで、みずみずしい野菜を食べたことがなく初めての感覚。鶏むね肉の塩麹ハムは、しっとりとしていて鶏肉特有のパサパサ感や臭みが全くなくとてもおいしかった。茄子の甘酢炒めは、どこか懐かしさを感じる味で実家に帰ったような安心感に包まれた。5種の夏野菜たれは、夏にぴったりの冷たく調理されていて暑さが吹き飛ぶような味だった。どの食材も健康に良く、優しい気持ちになれるような、他ではめぐりあえない食事を味わえた。
取材した感想
今回初めての取材だったということもあり少し緊張していたが、普段食事に行くだけだとわからないお店のこだわりや経緯などを知れて、もっと周りの人に知ってもらいたいと思った。どの飲食店にもコンセプトやターゲットにしているお客様などがあるので、正しい情報を発信していくことが一番大切な事だと感じた。料理だけではなく、その店のできた背景や働いている人の人生などが見えてくると、もっと料理を楽しんでもらえるのではないかとも感じた。
取材・編集
日本航空大学校 村上大瑚、小原野乃、吉留佐奈
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