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「関東生乳品質改善共励会」最優秀賞 あきる野の酪農家・平野正延さん

最優秀賞を受賞した平野さんと息子の勤さん
都内では初の快挙
あきる野市雨間で酪農を営む平野正延さん(76)がこのほど、第18回関東生乳品質改善共励会で最優秀賞を受賞した。東京都の生乳生産者が同賞に選ばれるのは初めての快挙となった。
同共励会は、関東の生乳生産者1405人を対象に、1年間にわたり乳脂肪率、無脂乳固形分率、体細胞数、細菌数(総菌数)の4項目と乳量を審査するもの。生乳検査は無作為に月3回(年間36回)行われ、各項目の配点に基づく合計得点の高い上位10位までが最優秀賞に輝く。年間を通じて安定した品質を保つ日々の徹底した管理が求められる。
平野さんが品質向上に取り組む原点には、地元のブへの強い思いがある。「東京牛乳を皆さんに飲んでもらうために、良い牛乳を作ることを目標にしてきた」と話す。
特に徹底してきたのが、牛の健康状態を示す重要な指標である「体細胞数」を減らす取り組み。今回の共励会全体の平均が1ミリリットル当たり21万6000個だったのに対し、平野さんの年間平均は4万個と、群を抜いて少ない数値を記録した。
平野さんは、牛一頭一頭の体調を見ながらエサのレシピを工夫。さらに、搾乳機の装着方法にも細心の注意を払い、搾乳機の細かな部分まで頻繁に点検・整備を行ってきた。機械の管理を担うのは、一緒に働く息子の勤さん(46)。機械に精通した勤さんが不具合の確認や整備を担当し、家族で牛の健康と生乳の品質を支えている。
乳房炎への対応にも独自のこだわりを持つ。抗生物質は使わず、ビタミン剤の投与や湿布薬が入ったスプレーを乳房に吹き付けるなど、牛の体調に合わせたケアで治癒させているという。
現在は、A1型を含まず、A2型のβ‐カゼインだけを持ち、お腹にやさしい牛乳として注目を集める「A2牛乳」の生産にも取り組んでいる。
平野さんは「良い牛乳を作って、もっと多くの人に飲んでもらいたい。A2牛乳を次世代の選択肢として育て、牛乳そのものの価値を高めていければ」と笑顔を見せる。
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