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2024年 株式市場はどう動く

岸田政権は「貯蓄から投資へ」のシフトを大胆かつ抜本的に進めるとし、今年からNISA(少額投資非課税制度)を拡充、資産所得倍増を推し進める構えだ。国民の2100兆円を超す金融資産の1割でも投資に向かえば市場へのインパクトは絶大だ。NISA枠を活用して投資を行い、将来の資産形成に夢も広がる。だが、投資にはリスクがつきもの。行動には慎重さが求められることは言うまでもない。十分な金融知識を持つか、専門家のサポートを受けることが必要だ。

(岡村信良)

資産形成に夢広がるも、リスクは抑えて

アイザワ証券青梅支店・佐々木支店長

アイザワ証券青梅支店の佐々木健支店長
投資は「将来への希望」目標持ち、
フォローと専門家のアドバイス大事に

適度なインフレによる金利の復活、円安を受けた企業業績の拡大、賃金の増加、新型コロナの終息によるインバウンド(訪日旅行)の急回復と、日本の株式市場を取り巻く環境は良好だ。識者による今年末の日経平均株価の予想は軒並み高い。1989年12月29日に付けた過去最高値3万8915円を上回る見通しを示す声もある。
これが現実のものとなれば、投資ブームの到来だ。資産が1・2倍、1・5倍、2倍になる人も出るだろう。だが、総強気のときに相場は転換することに注意を怠ってはならない。

唯一西多摩に店舗を持つアイザワ証券青梅支店の佐々木健支店長は、投資は「将来への希望」と考えている。同証券は、ラップサービス、投資信託、債券、国内外の株式などの金融商品の提供を通して顧客に希望を届ける「希望の宅配人」を掲げている。
投資は近視眼的なものではなく、期間を決め、目標を持って行うものだという。例えば、「Aさんは住宅取得のために5年後にいくら必要」「若いBさんは20年後に不安を感じている」というように人それぞれにあったコンサルティングが大事だという。
同社は昨夏、顧客の長期的な資産形成の実現を目指し、「ゴールベースアプロー チ型ラップサービス」(愛称:スマイルゴール)のサービスを開始した。1人ひとりの将来の希望(ゴール)に基づいた資産運用プランの設計、アフターフォロー計画を決め、計画に則りアドバイザーが継続的なアフターフォローを行い、管理する。 一般的なファンドラップとは異なり、ライフプランに応じた最大10項目のゴールを設定することができ、ゴールごとに運用プランの設定・資産管理が可能になるなどが特徴で、NISAにも対応している。

佐々木支店長は今年の日本株式市場について、昨年は一昨年からの米国の政策金利上昇を主な要因として、外国市場から日本市場に資金が流入し、日経平均株価を上げたが、今年以降、逆転現象が起きるのではと見ている。日経平均については、大きく崩れはしないが、どんどん上がるのではなく、ゆるやかに上がっていくのではないか、と見ている。米国株については2024年以降も強く、国内資産の一部を米国株に替えバランスをとることも考えてはどうかと指摘する。米国株式市場は100年以上にわたり上昇を続けており、今後も長期投資を行う上で欠かせない市場であるとのことだ。
投資ではサテライト資産(余裕資金)、コア資産(虎の子の資金)を混ぜてはいけないと言われる。これからはコア資産をいかに運用していくかで自身の将来の不安を希望に変えられるかが決まってくる。コア資産運用のカギとなるのが1月から開始された「新NISA制度」だ。今年以降はNISA枠の上限が1800万円に引き上げられ、夫婦2人だと3600万円になり、非課税になることは大きい。
「投資は買って終わりではなく、そこがスタート。状況により何がよいかは変わる。しっかりフォローし、専門家のサポートも受けてほしい」と語る。
※投資はあくまで自己責任になります。
■アイザワ証券=1918年に創業した藍澤證券株式会社(現アイザワ証券グループ株式会社)の持株会社化に伴い、証券事業を承継し「アイザワ証券株式会社」として2021年10月に営業を開始。多摩證券を合併した日本アジア証券株式会社と2018年に合併している。

コラム執筆者

編集室システムU

西多摩地域を中心とした東京25区管内の政治、行政、経済社会、トピックスなどを配信する「東京25ジャーナル」の編集室。
“地域の今”を切り取ります。

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